独身男性の老後の生活費は?「一生ひとり」ならお金の準備はお早めに!
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結婚しない男性が増えています。調査によると、30~34歳の47.1%、35~39歳の35.0%が未婚となっています。さらに、50歳時点の未婚率を示す「生涯未婚率」を見ると2015年の段階で23.4%に達しており、その後も上昇を続けて2040年には29.5%となる予測が発表されています。

「一生ひとり」でいる人は、これからも増えていく傾向にあります。老後に頼れる人が少ないかもしれない独身男性は、いざという時に頼れるだけの貯蓄は用意しておきたいものです。今回は、貯蓄すべき老後資金の目安とその貯め方についてご説明します。

目次

  1. 1.統計から分かる高齢独身者の生活費
    1. 1-1.毎月4万円以上が不足する
    2. 1-2.年換算で約50万円、20年で1,000万円が不足する
    3. 1-3.体調を崩せばさらに出費が
  2. 2.必要貯蓄額のために今からしておくべきこと
    1. 2-1.家計の改善に取り組む
    2. 2-2.まずは無理のない範囲からはじめる
  3. 3.多忙でもできる資産運用方法を知ろう
    1. 3-1.会社員には積立投資や不動産投資がおすすめ
    2. 3-2.副収入が自動的に入ってくる方法を採用する
  4. 4.今の準備こそが将来を分ける

老後のための備え特集

1.統計から分かる高齢独身者の生活費

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一生独身を貫く場合、生活費などすべての諸費用を自分で準備する必要があります。

独り身ならば、何か不足が生じても我慢や融通が利く点は多いかもしれません。しかし妻や子どもたちなど頼る存在がいないことを踏まえ、事前に自ら準備しておく必要があるでしょう。

1-1.毎月4万円以上が不足する

そのために、まずは現在の高齢独身者の生活傾向を知っておきましょう。

総務省が毎月実施している家計調査によると、高齢単身無職世帯(60歳以上の単身無職世帯)の月々の実収入は11万4,027円、総支出は15万4,742円であり、4万円以上の不足が発生しています。当然この不足額は、自分の貯蓄から補う必要があります。

1-2.年換算で約50万円、20年で1,000万円が不足する

毎月4万円の不足が生じるとすると、年換算で約50万円、定年後20年生活するとして1,000万円、30年だと1,500万円が不足するということです。

これだけの貯蓄額を退職するまでに作っておけば、老後の金銭的不安が減る可能性は高いでしょう。

1-3.体調を崩せばさらに出費が

毎月4万円の不足という前提は、自分が健康であり突発的な出費がない場合です。自分が入院したりお墓を購入したりと、急な入り用のケースもあります。

1,000~1,500万円は最低限の金額なので、あまり安心はできないかもしれません。この1.5倍から2倍の金額は確保しておいたほうがよさそうです。

2.必要貯蓄額のために今からしておくべきこと

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必要貯蓄額を定めると、定年まで毎年平均で貯蓄しておきたい金額が見えてきます。

たとえば必要貯蓄額を2,000万円、現在35歳で定年60歳だとすると、残り25年で2,000万円を貯蓄する必要があります。

もし現在の貯金がゼロであれば毎年80万円(毎月7万円弱)、貯金500万円であれば毎年60万円(毎月5万円)、貯金1,000万円であれば毎年40万円(毎月3万円強)で必要貯蓄額に達する計算です。

2-1.家計の改善に取り組む

できるだけ早く到達するために、家計改善に今から取り組んでいきましょう。

毎月貯金できる金額は収入と支出によりますが、一人暮らしをしている場合は月3万円ほどで達成できるかもしれません。

生活をぎりぎりまで切り詰めれば、5~7万円の貯金も可能でしょう。ボーナスが出る場合は、なるべく老後の生活資金として取っておくようにすると必要貯蓄額により近づきやすくなります。

2-2.まずは無理のない範囲からはじめる

やみくもに節約するだけでは生活の楽しみがなくなってしまいます。

まずは今月や来月の収入額と支出額をリスト化し、無理のない範囲の節約でどれくらい貯金できそうかシミュレーションしてみるとよいでしょう。

3.多忙でもできる資産運用方法を知ろう

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預貯金だけでは思うように増えないという場合には、株式投資や不動産投資など多様な資産運用を組み合わせてみてはいかがでしょうか。

銀行の金利は雀の涙ほどでしかありませんが、運用がうまくいけばそれ以上年利は達成できる可能性もあります。

その分だけリスクもありますが、長期運用をすることで資産に対する複利効果を享受できるようになります。長期運用のためには、なるべく手間のかからない運用方法を選択していきましょう。

3-1.会社員には積立投資や不動産投資がおすすめ

株式のデイトレードやFXなど、毎日株価や為替のチャートを気にしなければならない運用スタイルは、会社員ならば本業にも支障が出てきてしまうでしょう。

むしろ多くの手間を必要としない積立投資や不動産投資をおすすめします。どちらも最初の設定や手続きを済ませて軌道に乗れば、あとはほとんど作業しなくても運用できます。

3-2.副収入が自動的に入ってくる方法を採用する

積立投資であれば、投資の金額・頻度・商品を決めればその後は放置でも問題ありません。不動産投資も、物件を購入して管理会社を決めれば、やり方次第でほとんどほったらかしでも家賃収入が入るようになります。

定年までは資産運用に充てられる時間が限られていますから、副収入が自動的に入ってくる方法を採用するのが長続きのコツです。

お金に働いてもらう時代の資産形成

4.今の準備こそが将来を分ける

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一生独り身であることを考えているのならば、老後の生活を支える資金について早いうちから考えておきましょう。お金は一朝一夕には貯まりません。

老後について思いを馳せるようになった今だからこそ、準備を始めれば余裕のある老後生活が近づいてくるのです。家計改善と長期資産運用をこつこつと続けて、老後の安心を手に入れましょう。

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