不動産投資を検討するにあたり、自己資金や不動産投資ローンの面でためらう人は少なくありません。しかし、不動産投資ローンは少ない自己資金でも利用できることが大きなメリットです。本稿では、不動産投資にあたってスムーズに不動産投資ローンを組むためには、どのような面に注意すればよいかについて解説します。

不動産投資ローンを確実にクリアしたい!知っておくべきポイントは?
(画像=LUMPANG MOONMUANG/Shutterstock.com)

融資を受ける前提を知ろう

物件を購入する際、多くの人が不動産投資ローンを組みます。不動産投資ローンは、借入金額が高くなりがちですので、なかには不動産投資ローンを組むことをためらってしまい、なかなか物件の購入に踏み切れない人もいることでしょう。しかし、おそれることはありません。不動産投資ローンは、一般の住宅ローンとは審査基準が異なります。不動産投資はあくまでも事業です。

オーナーの信用とともに、物件そのものの価値が大きく問われることとなります。つまり、良質な物件を持つことができれば自然と融資も受けられやすくなるということです。

金融機関の審査基準は?

不動産投資ローンの審査をする際、金融機関ごとに融資の基準が設けられています。しかし、これはあくまでも一般的な目安に過ぎません。例えば、ある程度の安定した収入があることはもちろんですが、職業や家族構成、借り入れの有無、物件の詳細などの総合的な要素を勘案したうえで審査されます。また、交渉に対する柔軟性も金融機関によってまちまちです。

そのため、仮に一度審査に通らなかったからといって悲観することはありません。ローンを組む際、第一に挙げられるのはやはり年収です。不動産投資ローンの場合、おおむね過去3年程度の収入が参考になります。そのための資料として源泉徴収票や確定申告書などの提出を求められることが一般的です。あわせて、大きなポイントとなるものは職業になります。

収入の安定性が高い公務員や所得の高い弁護士・医師などは、融資審査で優遇される傾向です。しかし、所得が少ないからといってローンが組めないかと言えば、そんなことはありません。上述したように物件が優良であれば、返済の見込みありとして融資を行ってくれる可能性もあるためです。むしろ、価格が安くても物件の質が悪かったり、絶えず転職を繰り返していたりするような人は、安定性が低いとみなされ与信審査に通らない可能性もあるのです。

金融機関の種類で審査基準が異なる

各金融機関によってローンの審査基準が異なることはお伝えしました。ところで金融機関にはいくつかの種類があります。一般的に金融機関と聞いてイメージされるものは銀行がほとんどのはずです。しかし、マンション経営のローンについての融資を行う金融機関は銀行に限りません。

たとえば融資を専門に行っているノンバンクなども不動産投資ローンを融資しています。金融機関はそれぞれ独自の視点をもって融資の判断を行います。このように不動産投資ローンの審査にはさまざまなものがあることは頭に入れておきましょう。

悩んだときには不動産会社に相談を

不動産投資ローンの申し込みは、多くの場合、不動産会社と提携している金融機関に申し込みをします。申し込みは、物件の契約が終わった後に行うため、できる限り事前に不動産会社へ相談をすることが大切です。不動産会社としても事前かつ、詳細に相談を受けられれば、審査をどう通せば良いかなど提案がしやすくなります。

物件を持つことの喜びを味わう

不動産投資ローンを組むことは、大きな借金を抱えることになるため、敷居の高さを覚える人は多い傾向です。しかし、需要の高い良質な物件であれば安定した家賃収入が得られるため、堅実なマンション経営に臨むことができます。また、サラリーマンとしてある程度の安定した収入があるのであれば、金融機関から借り入れを行うことは難しくはありません。一度不動産を持ってみたら、それが当初から思っているほど大変なことではないことに気づくのではないでしょうか。

不動産投資するにあたって、不動産投資ローンをうまく活用できるかどうかは、投資の成否に大きくかかわってきます。良質な物件を保有し投資を成功させるためにも、不動産投資ローンの審査のポイントをしっかりと押さえておきましょう。

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