借金にも善し悪しがある?ローンを利用して善いケースと悪いケース
(画像=Pixelbliss/stock.adobe.com)

昔から「借金するのはよくない」と教えられてきた人は多いのではないでしょうか。ほとんどの費用を自己資金で賄えれば安全ではあるでしょう。半面、自己資金が貯まるまで時間をかけて待つ場合は、人生において多くの制約を受けることになります。借金と一口に言っても善し悪しがあり、ローンを活用したほうが有意義な選択となるケースも少なくありません。そこで本記事では、ローンを利用して善いケースと悪いケースについて具体例を交えて考えます。

借金の善し悪しは目的による

金融広報中央委員会が実施した「家計の金融行動に関する世論調査(二人以上世帯調査)」によると2020年度の借り入れのある世帯の割合は、単身世帯が17.6%、2人以上世帯で42.9%でした。合計すると60.5%にもおよび約3人に2人は、何らかの借金を抱えていることになります。

「借金」という言葉は、マイナスのイメージを抱く人が多いと思われますが、私たちの生活は借金で成り立っている部分があるのも事実です。代表的なのが住宅の購入をする際に、多くの人が組むローンです。ローンとはいわば借金ですから、これを借金だからといって悪いものと否定することはできないでしょう。

人生において、多額のお金が必要になる場面は多々あります。例えば、結婚しマイホームやマイカーを購入する、子どもが進学するなど、人生には避けられないライフイベントがあります。そうしたときにローンを利用することで、人生はより豊かになるといえるでしょう。

このように借金の善し悪しは、利用する目的によって大きく違ってきます。それでは続いて、ローンを利用しても善いケースと悪いケースを見ていきましょう。

ケースA 利用することでプラスになるケース

利用したほうが善いローンの代表ともいえるのが「教育ローン」と「不動産投資ローン」です。

教育ローン

子どもが大学進学を希望している場合、学費を用意できないからといって進学をあきらめさせてしまうことは非常にもったいないことです。教育ローンは、在学中の元本返済は猶予されます。大学進学で費用が大きくかかりがちな期間でも、毎月利息のみ払えばよいため、返済額の負担を大きく減らすことが可能です。

大学卒のキャリアを得られれば、高校卒よりも初任給の水準が高くなるのが一般的です。子どもの人生を考えれば、教育ローンは利用したほうがプラスになる典型的なローンといってよいでしょう。

不動産投資ローン

不動産投資ローンは、マンションなどの不動産経営を行うときに組むローンです。不動産投資ローンの返済は、一般的に家賃収入で行います。入居率が安定していれば、ほとんど負担感なく返済していくことも可能です。

特に「複数物件を持って不動産事業を拡大したい」という意欲を持つオーナーは、不動産投資ローンを利用することによって手持ち資金を有効に活かすことができます。

もし2件目の物件は自己資金が貯まるまで待って購入しようと考えている場合は、その間にチャンスを逃しかねず、事業の拡大は難しいでしょう。自己資金をすべて投入せずにローンを利用することで、手持ち資金を確保しながら事業の拡大が可能になります。

ケースB 計画的に利用すれば問題のないケース

続いては計画的に利用すれば問題のないケースを見ていきましょう。

住宅ローン

住宅ローンは何年後に購入すると計画を立て、頭金を積み立てる人が多いでしょう。住宅ローンは、自分が居住する住宅を購入するためのローンで、毎月の給与や預貯金から返済を行うことになります。

給与からゆとりを持って返済するには頭金をいくら用意すればよいかシミュレーションし、計画的に利用すれば問題のないローンだといえます。

無金利のショッピングローン

ぜいたく品の購入は、慎重に考えなければなりませんが、なかには買わざるを得ない生活必需品もあります。例えば冷蔵庫が故障した場合は、食品が傷んでしまうため、至急購入しなければなりません。現金に余裕がなければショッピングローンで購入することになり、分割を利用すれば回数によって金利負担が生じます。

ローンの支払明細書を見て、金利負担が大きいと感じることもあるでしょう。なかには通販会社が金利を負担することもあり、その場合は分割でも実質的には1回払いと変わらないので、負担が少ないローンといえるでしょう。ただし無金利ローンでも収入を考え、計画的に購入することが前提になるのはいうまでもありません。

冷蔵庫、洗濯機、エアコン、炊飯器などの生活必需品が必要になったときは無金利ローンを利用し、ぜいたく品は預貯金で買える範囲内で購入すると決めておけば、金利がかからず多重債務のリスクも軽減できます。

すべて現金で賄うと預貯金に余裕がなくなり、急に大きな出費が必要になったときに対応できなくなるケースも考えられます。無金利であればローンで購入して預貯金に余裕を持たせることも1つの方法です。

住宅ローンと無金利ショッピングローンは必ず組む必要はありませんが、計画的に利用すれば問題ないローンだといえます。

ケースC リスクが高く利用しないほうがよいケース

リスクが高いことから、極力避けたほうがよいケースを解説します。

投資や趣味のためのフリーローン

株や仮想通貨(暗号通貨)など値動きの激しい商品に投資するときは、ボーナスなどの余裕資金で行うことが原則です。どんなに値上がりが見込める銘柄があったとしても、借金をしてまで株や仮想通貨を買うことは非常にリスクが高くおすすめできません。

銀行のフリーローンの金利は最大で年利14%程度です。はじめから大きな金利負担を背負って投資すると、冷静な判断ができなくなる可能性があります。損失が出ればさらに取り返すハードルは高くなり、利益を出すのは難しいでしょう。

金融投資だけでなく、高額な美術品などをオークションで購入することも熱くなると予算以上の価格で落札するリスクがあります。フリーローンを趣味や投機目的で使うこともリスクが高いためおすすめできません。

ケースD 絶対利用してはいけないケース

最後に絶対に利用してはいけないケースを解説します。

ギャンブルのためのカードローン

生活破綻を避けるため、やってはいけないローンの使い方もあります。まずギャンブルの資金をカードローンで借りるのは最も避けなければならないことです。

競馬場の中には、ATMを設置しているところもあります。熱くなり、ついついキャッシングで追加資金を作るなどをしては破産しかねません。ギャンブルに使う資金のためにローンを組むのは絶対にNGだといえます。

リボ払いを重ねる自転車操業

買い物やキャッシングの金額にかかわらず、返済額を毎月一定にできるリボ払いも利用の仕方によってはリスクが高くなります。リボ払いは一定の返済額になることで毎月の返済額が少なくなるため、利用しやすいでしょう。しかし利用を重ねていると借入総額が次第に分からなくなり、「気がついたときには多額の債務を負っていた」というケースも少なくありません。

使用しているカードの限度額上限になると別のカードでもリボ払いを選択し、返済が苦しい月はキャッシングリボを利用して返済するという自転車操業に陥る恐れもあります。

そのためリボ払いを利用する場合は、1つのカードのみとしましょう。以後は、普通の分割払いで買える範囲の買い物に止める計画性が求められます。普通の分割払いであれば返済予定表が送付されるため、借金の残高を把握しやすいでしょう。

善いローンと悪いローンを慎重に考え見極めよう

ここまで見たようにローンは利用の仕方によって人生のプラスにもマイナスにもなります。ローンを組む目的を明確にして、無理な使い方を避けて節度ある借り方を心掛けることが大切です。

教育ローンや不動産投資ローンなど計画的に利用すれば人生にとって有意義な借り入れはたくさんあるため、組んで善いローンと悪いローンを慎重に考えて見極めていきましょう。

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