
将来に向けて資産を増やしたいと考えていても、「何から始めればいいのかわからない」という人は少なくありません。
実際、三井住友トラスト・資産のミライ研究所が2025年4月に実施した「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」によると、NISAの利用率は21.5%、iDeCoは12.6%、両方を利用している人はわずか7.6%にとどまっています。資産形成への関心は高まっている一方で、具体的な行動に踏み出せていない人が多いのが現状です。
しかし、投資は怖いものではなく、正しい知識と手順を踏めば、初心者でも無理なく取り組むことができます。本記事では、投資初心者が最初に知っておくべきポイントや、始めやすい投資方法を解説します。
目次
1.投資初心者はまず何から始めるべき?

投資を始めるにあたっては、まず基本的な知識を身につけ、自分の目的を明確にすることが重要です。正しいステップを踏むことで、将来に向けた資産形成の基盤を築くことができます。
1-1.投資の基本的な仕組みを理解しよう
投資とは、将来の利益を期待して株式や債券、投資信託などの金融商品に資金を運用することです。銀行預金とは違い、元本が保証されているわけではありませんが、そのリスクを引き受けることで資産拡大を狙えます。
投資対象によって、利益の得られ方やリスクの内容はそれぞれ異なります。例えば株式は、企業の業績や株式市場の動向によって価格が変動します。値上がりによる売却益や配当金が期待できる一方で、株価が下がれば元本割れになるリスクもあります。
債券は、あらかじめ決められた利息を受け取りながら、満期まで保有すれば元本が返ってくるのが一般的な仕組みです。ただし、発行体(国・企業など)の財務状況悪化や経営不振などによって元本や利息の支払いが滞る「信用リスク」もあります。株式に比べると価格の変動は比較的小さい傾向がありますが、まったくリスクがないわけではありません。
投資信託は多数の投資家から集めた資金を専門家が分散投資する商品で、少額から複数の資産に投資できます。運用コスト(信託報酬)がかかる反面、個別銘柄選定の手間を減らし、リスクを分散できるのが特徴です。
投資効果を大きく左右するの「複利」です。運用で得た利益を再投資することで、利益が利益を生み出し、資産が雪だるま式に増えていくイメージです。この効果を十分に活かすためには、「できるだけ早く始めて、できるだけ長く続ける」ことが重要です。
1-2.書籍や信頼できるサイトで知識を深める
投資に関する情報はインターネットや書籍で簡単に手に入りますが、信頼性の高い情報源を選ぶことが重要です。初心者向けの書籍や、金融庁、証券会社、信頼できるメディアが提供するWebサイトは、基礎を学ぶうえで有益です。
YouTubeやSNSでも投資に関する情報を得ることはできますが、内容の正確さには注意が必要です。特定の商品を過度に勧めたり、根拠のない「必ず儲かる」といった表現には慎重に向き合いましょう。複数の情報を比較しながら、自分に合った学び方を見つけるのがおすすめです。
1-3.投資で目指すゴールを明確にする
投資は目的があってこそ意味を持ちます。例えば、「老後資金を準備したい」「子どもの教育費を積み立てたい」「数年後の住宅購入に備えたい」など、投資を通じて何を実現したいのかを明確にすることが大切です。
目標が明確になれば、必要な金額や投資期間、リスクの取り方も自然と決まってきます。これにより、どんな金融商品を選ぶべきか、毎月どれくらい積み立てれば良いかといった判断がしやすくなります。迷わずに続けるためにも、目的の設定は欠かせません。
2.投資初心者が押さえておきたい3つの基本戦略

投資を成功させるには、単に金融商品を選ぶだけでなく、どのような姿勢で取り組むかが大切です。特に初心者にとっては、リスクを抑えながら着実に資産形成を進めるための「戦略的な考え方」を持つことが不可欠です。ここでは、投資を始めるうえで知っておきたい基本戦略を3つ紹介します。
2-1.分散投資でリスクを減らす
「卵は一つのカゴに盛るな」という格言は、まさに分散投資の本質を表しています。一つの銘柄や資産にすべての資金を投入してしまうと、その対象に問題が起きたときに損失が大きくなります。そこで、株式・債券・不動産・コモディティなど、値動きの異なる複数の資産に資金を分散させることで、全体のリスクを抑える効果が期待できます。
また、地域の分散も大切です。日本だけでなく、海外市場にも視野を広げることで、国内経済の影響を和らげる効果が期待できます。初心者は、最初から複数の資産に分散されている「バランス型投資信託」や「インデックスファンド」を活用するのがおすすめです。
2-2.長期保有を前提にすることで利益を安定化
投資は短期間で利益を得ようとすると、どうしても相場の変動に振り回されがちです。日々の値動きに一喜一憂し、損を恐れてすぐに売ってしまうと、結果的に本来得られたはずの利益を逃してしまうことがあります。
一方で、数年〜十数年の長期スパンで資産を保有することで、短期的な上下に左右されにくくなり、運用の成果が安定してくる傾向があります。特に「複利」の効果は、長く続けることで本領を発揮します。長期保有の基本戦略は、インデックス投資や積立投資のようなスタイルと非常に相性が良く、「買って持ち続ける」というシンプルな運用方針でも成果につながりやすくなります。
2-3.少額から無理なく始める習慣をつける
資産運用を始めるうえで大切なのは、「まずやってみること」と「無理なく続けられる仕組みをつくること」です。最近では、投資信託を100円から購入できたり、1株単位で取引できるミニ株サービスなど、少額から始められる投資の選択肢が充実しています。最初から大きな金額を投じる必要はありません。むしろ、少額でも実際に投資を経験してみることで、資産運用の仕組みや値動きへの理解が深まり、自分に合ったスタイルを見つけやすくなります。
中でも、積立投資は特に初心者におすすめです。毎月一定額をコツコツと積み立てていく方法で、時間を味方につけながら着実に資産を育てることができます。例えば、「毎月5,000円をNISAで積み立てる」といった無理のない金額で始めるだけでも、将来の安心につながります。
積立投資では、価格が高いときには少なく、安いときには多く買い付ける仕組みとなるため、購入価格が平均化される「ドルコスト平均法」のメリットも活かせます。これは、長期的な資産形成においてリスクを抑える有効な手法の一つです。
投資を始めるときの目的は、「利益を出すこと」よりも「投資に慣れること」。日々の生活に無理のない範囲で習慣化し、少しずつ経験を重ねていくことが、将来的な資産づくりへの大きな一歩になります。
3.投資初心者が知っておきたいリスク別商品の選び方

投資には「必ずリスクがある」といわれますが、そのリスクの大きさは商品によってさまざまです。重要なのは、自分のリスク許容度や投資の目的に応じて、無理のない選択をすることです。
ここでは、リスクとリターンの特性から大きく3つの投資タイプに整理し、それぞれの特徴と代表的な投資方法を紹介します。自分に合ったリスクレベルを見極めることで、投資を安心して続けられる基盤がつくれます。
3-1.安定志向の人に向いている「ローリスク・ローリターン型」
なるべく損失を避けたい人や、まずは投資に慣れたい人には、ローリスク・ローリターン型の商品が適しています。利益はそれほど大きくありませんが、値動きが小さいため、資産が大きく減るリスクを抑えることができます。
具体例としては、「個人向け国債・社債」や「債券型の投資信託」などがあります。こうした商品は、投資の第一歩として試しやすく、資産の一部を安全資産として確保しておきたいときにも役立ちます。
関連記事:個人向け社債の利回りランキング!選び方のポイントも解説
3-2.バランスよくリターンを狙う「ミドルリスク・ミドルリターン型」
安定性と収益性のバランスを重視したい人には、ミドルリスク・ミドルリターン型の商品が適しています。代表的な商品には、バランス型の投資信託やロボアドバイザーなどがあり、株式と債券などに自動で分散投資されるため、初心者でも比較的取り組みやすい点が魅力です。
また、中長期で安定収入を得たい人には不動産投資もミドルリスクの選択肢として挙げられます。ただし、毎月の家賃収入や将来的な資産価値の上昇を見込める一方で、空室リスクや修繕費、金利変動リスクなども存在するため、物件選びや資金計画が重要になります。
3-3.大きな利益も大きな損失もあり得る「ハイリスク・ハイリターン型」
より高いリターンを目指す場合は、ハイリスク・ハイリターン型の投資商品が選択肢となります。ただし、このタイプは価格の変動幅が大きく、元本割れのリスクも高いため、初心者がいきなり多額の資金を投じるのは避けたほうが賢明です。
代表的な商品には、個別株式、暗号資産(仮想通貨)、レバレッジ型ETFなどがあります。例えば個別株式は、企業の成長性に期待して投資するものですが、業績の悪化や市場の急変によって株価が大きく下がるリスクも伴います。暗号資産はボラティリティ(価格変動)が非常に大きく、短期間で大きく上下する可能性があるため、より慎重な判断が求められます。
4.投資初心者におすすめの投資方法4選

ここでは、投資初心者でも始めやすく、リスクを抑えながら資産形成を目指せる4つの投資方法を紹介します。自分の目的やライフスタイルに合った選択肢を見つけましょう。
4-1.投資信託
投資信託は、多くの投資家から集めたお金を専門家が運用する金融商品です。株式、債券、不動産(REIT)など複数の資産に分散投資されており、個別に銘柄を選ばなくてもリスク分散が図れます。少額から始められ、NISAやiDeCoの枠内で購入すれば税制メリットを享受できるのも魅力です。
商品数が豊富で、テーマ型やインデックス型などから自分の目的やリスク許容度に応じて選べるため、投資の第一歩としても人気があります。
4-2.ミニ株(単元未満株)
ミニ株とは、通常、定められた売買単位(単元株。多くは100株)で購入する必要がある株式を、1株から購入できるサービスです。株価の高い企業の株式でも、配当金を受け取れるのが一般的で、株主としての実感を得やすい点もメリットです。
ただし、証券会社によっては、通常の株式取引のようにリアルタイムで自由に売買できない場合があり、議決権がないなどの制約があるため、事前に仕組みをよく確認しておくことが大切です。
4-3.個人向け国債
個人向け国債は、日本政府が発行する債券で、元本保証(満期まで保有した場合)と最低金利(年0.05%)が設定されているため、リスクを最小限に抑えたい人に向いています。「変動10年」「固定5年」「固定3年」の3種類があり、「変動10年」は半年ごとに適用利率が見直され市場金利に連動しますが、「固定5年」と「固定3年」は発行時の利率が満期まで変わりません。
購入単位は1万円からと手軽で、証券会社のほか、銀行や郵便局でも購入可能です。ただし、個人向け国債は購入から1年間は原則として換金できないため、急にお金が必要になる可能性がある資金での運用には不向きです。株式のような大きなリターンは見込めませんが、投資初心者が最初に試す資産運用手段としては安心感のある選択肢です。
4-4.不動産投資
不動産投資は、マンションやアパートなどを購入して、家賃収入や物件の売却益を得る投資方法です。インフレに強く、安定的な収入が期待できる点が特徴ですが、物件管理や空室リスクなどの課題もあります。
初心者の場合は、REIT(不動産投資信託)や不動産小口化商品のように、少額から始められて管理不要な商品を検討するのも一案です。資産の一部を実物資産に分散させたい人に適した運用手段といえるでしょう。
5.お得に運用できる「制度」も活用しよう

投資によって得られる利益には税金がかかりますが、NISAやiDeCoといった制度を活用すれば、税制上の優遇を受けながら効率よく資産形成を進めることができます。
5-1.NISA
NISAは、投資による利益に税金がかからない制度で、資産形成を後押しする仕組みです。2024年から「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の併用が可能になり、非課税保有限度額も大幅に拡大されました。
特に「つみたて投資枠」は、長期運用に適した投資信託に毎月積立できるため、初心者がコツコツ資産を増やすのに向いています。少額から始められるうえ、税制面の優遇も大きく、まず検討したい選択肢の一つです。
5-2.iDeCo(個人型確定拠出年金)
iDeCoは、自分で掛金を拠出し、老後資金を準備するための私的年金制度です。拠出した掛金は全額が所得控除の対象となり、課税所得を減らすことで所得税や住民税の軽減につながります。また、運用によって得られた利益も非課税で再投資され、資産を効率よく増やすことが可能なうえ、受け取る際にも一定の税制優遇措置があります。
ただし、原則として60歳までは引き出せないため、急な出費には対応できません。長期的に老後資金を準備したい人に向いている制度です。
6.投資初心者でもすぐできる!実践ステップガイド

「投資を始めたいけれど、何から手をつければいいのかわからない」という人に向けて、ここでは特に株式や投資信託といった代表的な金融商品への投資を始めるまでの基本的な流れを4つのステップに分けて解説します。
6-1.目的を明確にする
冒頭にも記載しましたが、投資を始める前に、まず「何のために投資をするのか」を明確にしましょう。例えば、「老後資金をじっくり準備したい」「数年後の住宅購入資金をつくりたい」「子どもの教育費を積み立てたい」など、目的によって適した商品やリスクの取り方は異なります。
また、自分がどの程度の損失を受け入れられるかといったリスク許容度も整理しておくことが大切です。これらを明確にしておくことで、投資先を選ぶ際の判断がしやすくなります。
6-2.ポートフォリオを組む
投資では「すべてを一つの商品に投資しない」ことが基本です。異なる値動きをする資産(株式、債券、不動産、現金など)を組み合わせて持つことで、全体としてのリスクを抑えることができます。これを「ポートフォリオを組む」といいます。
初心者の場合は、「株式と債券をバランスよく持つ」「国内と海外の資産を混ぜる」といった大まかな考え方でも十分です。自分でポートフォリオを組むのが難しいと感じる場合は、あらかじめ分散投資されているバランス型の投資信託を選ぶのも良い方法です。
6-3.投資先を決める
ポートフォリオの方針が決まったら、次は具体的にどの商品を買うかを選びましょう。例えば投資信託なら、運用方針(インデックス型かアクティブ型か)、投資対象(国内外の株式・債券など)、手数料(信託報酬など)、純資産額などをチェックするのがポイントです。
個別株に挑戦したい場合は、企業の業績、財務状況、将来性、配当や株主優待の内容などを総合的に見て判断します。
6-4.証券口座(または投資信託口座)を開設して入金
投資を始めるには、まず口座を開設するのが一般的です。特に株式や投資信託などを購入する場合には、証券口座、あるいは銀行の投資信託口座が必要になります。
最近ではネット証券の使いやすさや低コストが評価されており、スマートフォンから簡単に手続きできるところも多くなっています。迷ったときは、証券会社のサポートやQ&Aを活用し、不安を解消しながら一歩ずつ進めていきましょう。
6-5.商品を購入する
入金が済んだら、いよいよ実際に投資をスタートします。まずは、投資信託や株式など、自分が選んだ商品を購入しましょう。
例えば投資信託なら、「毎月いくら積み立てるか」や「一度にいくら買うか」といった金額を決めて注文します。あらかじめ選んだファンドを選択し、画面の案内に沿って操作すれば簡単に購入できます。
株式の場合は、「どの会社の株を何株買うか」を決めて注文します。最初は少額から始めるのがおすすめです。難しく考えすぎず、「まずは試してみる」という気持ちで、少額からチャレンジしてみましょう。
6-6.運用状況をチェック・分析する
商品を購入した後も、そのままにせず、定期的に運用状況を確認することが大切です。例えば、保有している投資信託の評価額がどのくらい増減しているか、積立金額に対してどれくらいの利益(または損失)が出ているかなどをチェックしましょう。
慣れてきたら、自分の目標やライフプランに対して、このままの投資方針で良いかを考えてみてください。必要に応じて、投資の配分(ポートフォリオ)を調整したり、新たな商品を加えたりすることも検討できます。投資は「買って終わり」ではなく、状況に応じて見直し、より良い形に整えていくことが大切です。
7.投資初心者によくある失敗とその回避策

投資を始めたばかりの頃は、誰でもつまずきやすいものです。しかし、ありがちな失敗パターンとその回避策を知っておけば、大きな損失を避け、より着実に資産形成を進めることができます。
7-1.よくある失敗① よく知らずに商品を選んでしまう
「何となく評判が良さそう」「知人にすすめられた」といった理由で商品を選ぶのは危険です。商品ごとのリスクや仕組みを知らないまま購入すると、思わぬ損失につながることもあります。
購入前には必ず目論見書や説明資料を確認し、自分の目的やリスク許容度に合っているかを見極めましょう。手数料や運用方針もチェックし、自分で理解・納得できる商品を選ぶことが重要です。
7-2.よくある失敗② 値動きに焦ってすぐ売ってしまう
投資を始めたばかりの頃は、価格のちょっとした上下にも不安になってしまいがちです。焦って売却してしまうと、せっかくの利益チャンスを逃したり、損失を確定させてしまうことにもなりかねません。
事前に投資の目的や運用期間を明確にし、短期的な値動きには一喜一憂しない姿勢を心がけましょう。日々の値動きを無理に追わず、定期的に見直すくらいがちょうど良い距離感です。
7-3.よくある失敗③ 一括で投資してしまう
一度に大きな金額を投資してしまうと、投資した時期の市場状況によっては、大きな損失を抱える可能性があります。特に相場が高値圏にあるタイミングで一括投資をすると、その後の下落によって想定以上の損失が生じ、精神的な負担が大きくなることもあります。
7-4.よくある失敗④ 人の意見に流されやすい
SNSの投稿や知人からの「この銘柄が儲かるらしい」といった話に影響され、自分で調べずに投資してしまうのもよくある失敗です。
投資は人それぞれ目的やリスク許容度が違うため、他人の成功事例がそのまま自分に当てはまるとは限りません。情報は参考程度にとどめ、最終的には自分で調べて納得したうえで判断しましょう。「うまい話」には裏があると疑うくらいがちょうどよい心構えです。
8.投資初心者が失敗しないためのポイント

投資を始めたばかりの頃は、知識や経験が少ない分、判断を誤りやすいものです。ここでは、初心者が失敗を避けるために意識しておきたい3つの基本ポイントを紹介します。
8-1.目的・目標額を明確にする
目的や目標額があいまいなまま投資を始めると、判断に迷いやすくなり、無計画な売買やリスクの取りすぎにつながることがあります。失敗を避けるには、「何のために、いつまでに、いくら必要なのか」を明確にし、それに合った運用方針を立てることが大切です。ゴールがはっきりしていれば、焦りや判断のブレも防ぎやすくなります。
8-2.ポートフォリオを組んで分散投資
すべての資金を一つの資産に集中させると、相場の変動によって大きな損失を被るリスクがあります。複数の資産や地域に分けて投資することで、どれかが値下がりしても全体への影響を抑えられるのが「分散投資」です。特に初心者は、リスクをコントロールする手段として、最初にこの考え方を身につけておくと安心です。
8-3.タイミングや金額を分けて購入
一度にまとまった金額を投資すると、購入タイミングによっては損失が大きくなるリスクがあります。こうしたリスクを抑えるには、一定額を定期的に投資する「ドルコスト平均法」が有効です。
この方法では、価格が高いときは少なく、低いときは多く購入することになるため、平均購入単価が平準化され、価格変動の影響を受けにくくなります。感情に左右されずに投資を続けられるという点でも、初心者に向いた投資手法といえるでしょう。
9.正しい知識を身につけ、少額から長く続けよう

投資は一度始めればすぐ成果が出るものではありません。地道な学習と実践の積み重ねが、将来の資産を育てる土台となります。
まずは正しい知識を身につけ、少額から無理なく始め、長期的な視点で運用を続けることが成功の鍵です。焦らず着実に、未来の安心につながる一歩を踏み出しましょう。
投資初心者のよくある質問

最後に、投資初心者のよくある質問と回答をまとめました。
Q.1 投資はいつ始めるのが正解?
投資を始めるタイミングとして最も適しているのは、「始めたい」と思ったそのときです。重要なのは、できるだけ早くスタートし、時間の経過を味方につけることにあります。特に複利効果は、長期的に運用することで大きな成果を生み出す可能性があります。迷ったらまずは少額から始めてみましょう。
Q.2 いくらから投資を始めるべき?
現在では、100円から投資を始められるサービスもあり、必ずしも多額の資金は必要ありません。まずは生活費や緊急時の備えを十分に確保したうえで、無理のない範囲の余剰資金から少額ずつ積み立てていくのが基本です。少額でも実際に運用を体験することで、投資に対する理解が自然と深まっていきます。
Q.3 投資に勉強はどこまで必要?
投資に取り組むうえでは、商品の基本的な仕組みやリスク、手数料などを理解しておくことが重要です。ただし、最初からすべてを完璧に覚える必要はありません。信頼できる情報源をもとに、実践を通じて徐々に学びを深めていく姿勢が大切です。無理のない範囲で、継続的に知識を広げていきましょう。
>>【無料eBook】30代で知りたかった「お金」の極意 後悔しない8つのポイント
【オススメ記事】
・ポートフォリオを最適化!生命保険がいらない理由とは
・独身男性の老後の生活費は?「一生ひとり」ならお金の準備はお早めに!
・時には遊び心も!テーマ型投資について
・ポートフォリオを最適化!生命保険がいらない理由とは
・お金はありすぎてもダメ!?「限界効用の逓減」に見る幸せな億万長者の条件