資産を作る手段として土地購入を考えているなら注意が必要です。土地を活用して資産を作るのは意外と難しく、ただ持つだけでは負債になってしまう恐れがあります。
そこで本記事では、土地を資産化する方法と、それぞれの注意点を解説します。
目次
そもそも資産とは何か?
資産とは、有形無形の金銭的価値を持つものを指します。代表的なものには現金や株式などの有価証券、土地や建物といった不動産などがあります。
しかし注意したいのが、それらは持つだけでは資産にならないということです。資産とはあくまでも金銭的な価値を生み出すものです。例えば株式なら配当を、不動産なら人に貸して賃料収入という利益を生み出して初めて資産となります。
逆に、元本割れしている株式を持ち続けていれば収支はマイナスです。また土地も持つだけでは固定資産税や都市計画税を払い続けることになり、手持ちの資金が減ってしまいます。利益を生み出さず手数料や税金を払うだけなら、それは負債になってしまいます。
土地を資産にする方法とリスク
資産にする目的で土地を購入するなら、あらかじめ資産を生む運用方法を考えておく必要があります。その際には以下のような方法が考えられますが、果たして土地を資産と呼べるほどの収益をあげることができるのでしょうか。
・太陽光発電投資
・コインランドリー経営
駐車場経営
駐車場経営では所有する土地に駐車場を作り、その利用料金で収益を得ます。管理などは運営会社に委託するため、土地所有者の手間はあまりかかりません。また整地や料金支払い機などの設置費用は、運営会社が負担するかレンタルで借りるため初期費用も少額で済みます。
ただし駐車場の需要がかなり高い地域でないと、十分な収益が得にくいというリスクがあります。しかも駐車場の需要がある都市部では地価が高く、利用者に好まれる立地の物件も見つけにくいという難点があります。
太陽光発電投資
太陽光発電投資は太陽光パネルを設置し、発電した電気を電力会社に売って収益を得るビジネスです。電力の買取価格が国によって固定されているため、安定した収益が見込めると一時期人気が高まりました。こちらも施設の管理は運営会社に任せるため、土地所有者の手間はほとんどかかりません。
ただし電力買取期間が終了した後、発電した電気を誰がいくらで買うかが不透明です。また、寿命を迎えた発電設備の撤去・処分費もかかります。さらに太陽光発電設備は地方の広大な敷地に設置することが多く、将来その土地の売却が難しいといった問題点も指摘されています。
コインランドリー経営
コインランドリー経営では土地に店舗を作り、洗濯機や乾燥機を設置して利用料金を収入にします。設備のメンテナンスや清掃などは運営会社に委託でき、所有者が行うことはあまりありません。
ただし、初期費用として土地代とは別に2,500〜4,000万円程度が必要で、融資を受けるとしても十分に収益をあげられる計画性が求められます。ところがコインランドリー経営は立地次第と言われ、それを見極めるのは初めて取り組む方にとってかなり難しいのが実情です。
マンション経営なら資産化しやすい
このように土地を資産化する方法には、何かしらのリスクがあります。そこでおすすめしたいのがマンション経営です。
マンション経営では分譲マンションの一室を購入し、他人に貸して賃料収入を得ます。このビジネスの大きなメリットの1つが、マンションの開発を経験豊富な企業が手がけている点です。
マンション経営が土地の資産化に有利な理由
分譲マンションは住環境が良く駅近であるなど、入居者に選ばれやすい土地をプロの不動産会社が選んで建てています。そのため自分で土地を選んで始める他の資産運用の方法より、かなりリスクが少ないといえます。
しかも住まいは生活に欠かせないものであり、比較的安定した需要が期待できます。なるべくリスクを避けながら収益が得られる資産を持つなら、マンション経営はとても有利なのです。
利益を生み出し続けられるマンションの条件
長く利益を生み出し続けるには、単にマンションを所有するだけでなく、以下のような条件を満たす物件を選ぶことが重要です。
・修繕費が当面かからない物件
・価値が下がりにくい物件
空室になりにくい物件
マンション経営では、入居者がいない空室状態になると収益が得られません。そのため賃貸需要が高い地域の物件であることが非常に大切です。例えば経済活動が活発で人口の多い都心の物件なら、入居者を集めやすく空室リスクが少ないと考えられます。
修繕費が当面かからない物件
マンション経営では、所有している間にかかる経費も考慮しなければなりません。中でも修繕費は高額になりやすく、収益を大きく減らしてしまいます。そのため、安価でも早々に修繕が必要になる中古マンションより、多少初期費用がかかっても新築マンションを選んだほうが長期的な収益化を見込めます。
価値が下がりにくい物件
長い目で見て収支をプラスにするには、将来の売却時に価値が下がりにくい物件を選ぶことも大切です。例えば都心の物件なら、将来も物件の価値が大きく下がる可能性は少ないと考えられます。地方都市の中には現在景気が好調なところもあるかもしれませんが、将来の値崩れリスクを十分考慮すべきです。
マンション経営にもっと興味がある方はこちらの記事をご覧ください。
マンション経営は資産以外の価値も生む
マンション経営は、家賃収入以外にも次のようなメリットをオーナーにもたらします。
・節税になる
・インフレに強い
生命保険代わりになる
マンション経営は、物件の購入資金を金融機関から借りて行うのが一般的です。その際、申込人が亡くなるなどしたときにローンが完済される、団体信用生命保険に加入します。
オーナーに万が一のことがあっても家族にローンは残らず、返済の済んだマンションを家族に相続できるため、生命保険のような役割を果たしてくれることがメリットです。
節税になる
マンション経営には所得税・住民税の節税効果もあります。これはマンション経営が赤字になったとき、本業の所得から収益のマイナス分を差し引くことで総収入を下げ、課税額を抑えられるためです。
ただし、マンション経営が赤字では当然ながら資産になりません。そこで注目したいのが、減価償却という仕組みです。
建物は税制上、経年劣化によって価値が減ると考えられています。その価値の減額分を減価償却費として、毎年の収支から経費として差し引くことができます。すると会計上は赤字でも、手取り収入はプラスになるケースが出てくるのです。
この減価償却による節税効果は、マンション経営の大きなメリットの1つになっています。
インフレに強い
インフレとは物の値段が上昇して、お金の価値が下がることです。こうした状態では現金を持つより、マンションのような現物資産を持つほうが資産価値を減らしにくくなります。
現物資産とは不動産や金などそれ自体に価値があるもので、他の資産に比べ価値がゼロになりにくいといえます。また市場でもそうした認識が広まっているため、インフレでも売却に有利であると考えられています。
土地を活用して資産運用するならマンション経営がおすすめ
土地を持っても、そこから収益が生まれなければ資産になりません。しかも土地は税金がかかるため、利益が発生しなければ負債になってしまいます。駐車場経営や太陽光発電投資といった土地活用の方法もありますが、場所選定の難易度や将来のリスクなどを踏まえると、不慣れな方にはハードルが高いといえるでしょう。
その点、マンション経営なら収益化のプロが開発した物件を購入することになるため、他の資産運用の方法に比べリスクは少ないと考えられます。また生命保険代わりになったり節税効果も得られたりするなど、家賃収入以外のメリットもあります。
ただしマンション経営は、マンションを購入すれば必ず収益化できるような簡単なビジネスではありません。どのような物件を選ぶべきか、購入後はどう運営するべきかなど、不動産会社が主催するセミナーなどに参加して、まずは情報収集を行うことから始めましょう。
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