不動産投資
(画像=cacaroot/stock.adobe.com)

キャッシュフローとはその名の通り「お金の流れ」で、収入から各種支払いなどを差し引いた現金収支のことを指します。不動産投資でも、リスクの少ない資産運用のため、キャッシュフローで余剰金をストックしておくことは重要な要素です。

本稿では、キャッシュフローの概要や、多くのお金を手元に残しておく考えを解説しますので、ぜひ参考にしてください。

キャッシュフローとは?

キャッシュフローとは、収入から各種支払いなどを差し引いた現金収支のことです。不動産投資は基本的にローンを組み、金融機関から借入して事業を行っていきます。

キャッシュフローを把握していないと、金融機関への返済日までに現金がないため、返済が滞る事態に陥ってしまいます。

サラリーマンで不動産投資をしている場合、特に不測の事態に備え、資金に余裕を持たせておきましょう。

ビジネスの世界では、キャッシュフローには「営業キャッシュフロー」「財務キャッシュフロー」「投資キャッシュフロー」などの種類があり、それぞれ計算方法も異なります。

不動産投資では、家賃収入から各種経費やローンの返済金を差し引いて残るお金の流れをキャッシュフローとすることが多いです、上記の中では営業キャッシュフローに近い考え方と言えます。

正確には、残った家賃収入から所得税を収めるのですが、税率は所得によっても変動するため、不動産投資のキャッシュフローは納税前の余剰金を指すのが一般的です。

キャッシュフローの計算方法

マンション経営などの不動産投資で、キャッシュフローを計算するために必要な外部への支出金は、以下の2つがメインとなります。

  • 各種経費
  • ローンなどの返済金

各種経費

不動産投資における経費は維持管理費、清掃費、固定資産税などがメインになります。しかし、正確な金額の算出は難しいため、不動産投資でキャッシュフローを割り出す場合は「家賃収入の何%まで」と、およその数値で問題ありません。

経費の総額は、家賃収入の20〜25%を想定しておくのがベターと言われています。しかし、中古や新築など物件条件によって、得られる家賃や発生する諸経費なども変わってきますので、あくまで目安として捉えておきましょう。

また、物件によって電気水道費、浄化槽費、保険費用がかかり、所有物件に空室が発生した際には広告費、修繕費などを支払う可能性も生じます。空室が発生している期間は、その分家賃収入も下がってしまいますので、ある程度想定しておきましょう。

ローンの返済金

住宅ローンを組んだ場合の月々の返済額は、融資条件によって変わってきます。返済金額を決定する要素は借入金額、返済期間、金利の3つとなります。

返済期間が長く、金利が低ければ返済金額は減ります。金利の低さはキャッシュフローに貢献しますが、返済期間は注意しましょう。

住宅ローンにおいて「返済期間が長いため返済額が少なくなる = キャッシュフローが多い」という認識は誤りではありません。しかし、返済期間が伸びるということは、何らかの事情で返済が滞ってしまうリスクも増すと言えるのです。

不動産投資では、空室リスク以外にも、家賃下落、災害リスク、金利上昇などのリスクがあります。ローンの返済期間を長く設定すると、これらのリスクにより収入が減り、返済が滞る可能性も増します。バランスの取れた返済スケジュールを設定しましょう。

キャッシュフローをさらに増やす方法

では、不動産投資でキャッシュフローの発生する資産運用を行うためには、どのような点に気をつければいいでしょうか。

中古よりも新築の物件を購入する

一見、新築よりも中古物件の方が購入費用を安く抑えられるため、キャッシュフローも多くなるように思われます。しかし、中古物件の場合、設定できる住宅ローンの返済期間が、新築物件よりも短くなってしまう可能性がある点に注意しましょう。

中古物件のローン返済期間は、以下のような計算式を用いて算出されます。

<中古物件のローン返済期間 = 法定耐用年数 - 築年数>

鉄筋コンクリート構造のマンションの場合、法定耐用年数は47年となります。例えば、築20年の物件ですと、法定耐用年数をマイナスして27年となりますので、30年ほどのローンを組める可能性は低くなります。

「返済スケジュールが長ければ良いという訳ではない」とすでにご説明しました。それでもローン返済期間が10年違えば、月々の支払いは数万円単位で変わります。

以上の理由から「なるべく支出金を抑えるためにローンの返済期間を長く設定したい」と考えている場合、中古よりも新築の物件を購入するのがおすすめです。

また、将来的に購入した物件の売却を視野に入れるなら、中古よりも新築の方が値段の下落率も低く、売却時に買い手が見つかりやすい点もメリットです。特に、ブランド価値のあるマンションなどは、経年による価格の減少幅も抑えられます。

低い金利でローンを組むために交渉や借り換えを行う

前述の通り、キャッシュフローを多くするためには、住宅ローンはなるべく低い金利で組むことが必要です。仮に2000万円の融資を20年ローンで受けたとすると、月々の返済額は「金利2.0% = 10万円前後」、「金利3.0% = 11万円前後」と、1万円前後の差があります。

多くの金融機関の場合、住宅ローンの金利に対して引き下げ幅が設定されています。引き下げ幅とは、本来設定されている基準金利に対してどの程度まで金利を下げられるかを示す数値です。例えば「基準金利 = 2.5%」に対して「引き下げ幅 = 1.5%」の場合、最大で「1.0%」まで金利引き下げの可能性があります。

住宅ローンの金利の引き下げを行うには、金融機関と引き下げに関する交渉をしなければなりません。金融機関側からしても「ぜひ借りて欲しい」と思われる条件が揃っていた場合、金利引き下げの可能性も高まるでしょう。

金利交渉の際には収入の安定性や個人信用情報などが加味されます。事前にローンの借入に関する仮審査を行って、自分に交渉材料がどの程度あるか把握しておきましょう。

実際にローンを組んだ後でも、より金利の低いローンに借り換えを行うことも可能です。「ローンを組んだ後で好条件のプランが登場した」、「収入源が減ってしまった」などのケースでは、ローンの借り換えも十分検討できます。

ただし、ローンを組むためには事務手数料、抵当権設定費、印紙税などの諸経費が発生します。そのため、住宅ローンの借り換えでは「一時的に支出が増え、キャッシュフローが少なくなる可能性がある」と念頭に置きましょう。

まとめ

不動産投資においてキャッシュフローに余裕をもたせ、余剰金を常にストックしておくことはリスクヘッジの観点からも非常に合理的です。

不動産投資のキャッシュフローを増やそうと思った場合、月々のローンの金利を抑え、月々の返済額を減らす方法が安定しています。

「金利や修繕費などを抑えたい」、「物件の資産価値を保ちたい」と考えた場合、中古マンションよりも、新築マンションを購入する方がより適切です。

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