空中に浮かぶ映像化されたスマホのタッチパネルのようなものを手で操作するSF映画『アイアンマン』でよく見かけたあのシーンが現実のものになりつつあります。人やモノに直接触れない「非接触アイテム」がすでに私たちの生活の中に溶け込んできていることをご存じでしょうか。例えば宅配ボックスは配達員と非接触で荷物を受け取るためのものです。

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(画像=sdecoret/stock.adobe.com)


他にも「スマホを含んだ家電が非接触で充電できる」「SuicaなどのICカードが非接触で課金徴収できる」など多岐にわたります。多くの人はユニクロの非接触レジを使ってその速さと正確さに驚愕した人も多いのではないでしょうか。本記事ではこのように物理的に接触しないでさまざまなことができるライフスタイルからさらに高度に進化した空中ディスプレイ・空中タッチパネルの実力に迫ってみました。

「空中タッチパネル」の簡単な技術解説

2017年ごろからAI系技術企業が積極的に研究開発をしているこのテクノロジーは、「空中タッチパネル」「空中ディスプレイ」など呼び名はさまざまですが各社で共通しているのは以下の2点です。

  • 2枚のプレートを使ったミラー構造経由で実像同士を空間で結ぶ
  • AIプレートを使って空間に画像を浮かび上がらせる

「言われてみればたしかに」というほど理論的には簡単に感じるかもしれません。しかし実際に2つのミラーに写されているものをゆがみなく映像化し、ユーザーが「たしかに押した」と感じられる接触感覚を与える部分には高い技術が必要です。世界的にはセキュリティ技術としても注目されています。特に銀行ATMやID認証のような個人情報を扱う部分に接触型の認証システムを使うことは懸念材料の一つ問題です。

これをクリアできる可能性を秘めているのが「空中タッチパネル」といえるでしょう。空中タッチパネルの目の前にいる人以外は映像が認識できないため「横から盗み見する」「遠隔で映像ハッキングする」といったことはできません。また非接触のため指紋もなく指あとによる暗証番号の類推も難しくなるため犯罪防止の観点からも大きな注目をされています。

手が汚れている料理中でもさまざまな操作が可能になる

空中タッチパネルが私たちの生活の中に増えてくるとどんなライフスタイルの変化が起きるのでしょうか。例えば料理中で手が汚れているときでも空中タッチパネル式インターフォンの場合は、そのまま対応可能です。スマホやテレビ画面が空中タッチパネル化すれば「ポテトチップスで手が汚れている」といったときでも画面やボタンを汚してしまう心配がありません。

そのため手に持たずに仰向けで寝転がったままでも操作をすることも可能です。PCやiPadなどに採用すればプレゼンテーションは空中で大きくホログラム映像化されたパワーポイント資料を元に説明することも期待できるでしょう。外に出ればカフェや居酒屋メニュー、銀行ATMやカーナビ画面も空中でディスプレイされるようになります。

これらの技術の先には、さらに映像の3D化や流れるようなモーションが合わさった複合的な空間映像が待っています。かつてはSF映画の世界の中だけの話だったことが現実世界に浸透してくる可能性が高いのです。

将来的にリアルな内覧などに生かせそうな技術

これらの技術を各業界に切り口を変えて利用すれば離れた場所からでもリアリティのある情報をデータとして送るスタイルの資料提供になるでしょう。例えば住宅業界であればモデルルームに映像をプラスし内覧希望者が空中ボタンで操作することもできます。また各階ごとの360度のリアルな窓からの情景や実際の広さや天井の高さなどが確認できれば臨場感のある内覧体験が可能です。

さらに小型の空間ディスプレイであればすでに量産化も始まっているため「エントランスのキーを空中ディスプレイ型のロックに変更」ということも検討できるかもしれません。よりセキュリティが高い物件へと変化させれば資産価値を上げることにも活用できそうです。コロナの影響もあり生活における接触型のアイテムが見直されてきています。

そのため今後はより一層さまざまな分野で非接触型のサービスが増えていくのではないでしょうか。
 

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