パラレルキャリアは一つの職業や生き方にしばられず、複数のビジネスを同時に展開していきます。マンション経営は老後を充実させるためのライフプランニングでもあり、これも一つのパラレルキャリアともいえるのではないでしょうか。パラレルキャリアの強みは一つに頼らず、自分の好きな事業を展開できることにあります。本稿ではパラレルキャリアについて解説します。
パラレルキャリアとは
IT技術の発達に伴い、ビジネススタイルも多様化しつつあります。2010年ごろには事業所などを持たず、スターバックスや図書館、Wi-Fiの設置されたコワーキングスペースなどを活用して働く「ノマドワーク」が一時期注目を集めました。近年、取りざたされているパラレルキャリアも多様化したビジネススタイルの一つです。
パラレルキャリアは複数のビジネスを掛け持ちすることで生活を成立させることを指します。パラレルキャリアそのものは特段珍しい考え方ではありません。たとえば昔からある地方で実家が営んでいる農業を手伝いつつ、平時は会社員をしている人などと同じではないでしょうか。
クラウド化とIT技術の進歩に伴ったことで、特殊な要因がない人でもパラレルキャリアを当たり前のようにこなすことができる時代になったということです。
一つに頼らない自由な働き方
今やパラレルキャリアで生活を成り立たせている人も少なくありません。たとえばブログで収益を上げたことを皮切りに、そこで培った人脈を基に書籍や講演でも収入を得ている人がいます。ヨガのインストラクターをやりながら、同時に世界を旅した記録を動画サイトなどに配信している人もいるでしょう。
より身近な話でいえば、経理のスキルを持っていることを活かし、マッチングサイトを通じて複数の企業の経理を手伝っているというような人です。この場合、経理という職業ではありますが、どの組織が本業というわけではありません。税理士が複数の企業から依頼を受けているのと同様に、より細分化された経理というスキルをたくさんの企業に提供しているだけなのです。
終身雇用が崩壊しつつある現在、一つの企業に勤めることに固執しせず、特定の資格や時代のニーズに沿った価値を提供できれば、企業によりかかることなく自分で生計を立てることが可能になります。
パラレルキャリアのメリット・デメリット
具体的にパラレルキャリアの労働形態についてメリットとデメリットを考えてみましょう。
パラレルキャリアのメリット
①労働のリスク分散 一つの会社に勤めた場合、その会社で問題が起こったり、もしくは解雇などの憂き目に遭ったりすると突然収入を失うことになりかねません。失業手当などはもちろんありますが、それも一定期間のみです。これに対してパラレルキャリアは仮に一つの取引先との関係がダメになったとしても、他の取引先が残っているため収入源そのものがなくなるわけではありません。
②新しいビジネスの開拓ができる パラレルキャリアは、自分のやりたい仕事や得意な仕事を増やしながら複数の業務をこなしていくのが特徴です。このため、一つの会社に属している場合と違い、さまざまな観点から情報が発信されてきます。時には共同事業の提案や今伸びている新しいビジネスなどについての知見を得ることもできるでしょう。広い人脈や情報を手に入れられることは、大きな魅力であるといえます。
③収入の大幅増も パラレルキャリアは自分のスキルや能力に依存する面が大きい労働形態です。企業による保証が少なくなる可能性はありますが、その分リスクを負ってビジネスを増やすことができる点は魅力的です。収入を増やしたいと願うのであれば、たとえば人を雇うなど、さらなるビジネス形態を作り上げることも不可能ではありません。
ほかにも育児などで忙しい合間であっても、複数のスキマ時間を上手に活用することで少しずつでも収入源を確保することもできるでしょう。このように活用の仕方次第で収入の安定化や増加の手段とすることもできるのです。
パラレルキャリアのデメリット
①労働条件があいまいになりがち アウトソーシングの形式になるため、労働条件があいまいになりやすいことはデメリットです。アウトソーシングであることを理由に自社の就業規則を大幅に逸脱した業務が舞い込んできたり、最初の条件とは異なる業務内容を求められたりする可能性もあるかもしれません。
②プライベートの時間確保が難しい パラレルキャリアでは、複数の業務を行うため時間管理が重要になります。それぞれの業務において時間管理をしっかり行わなければ、業務に追われ、プライベートの時間を確保できないという事態にもなりかねません。
新しい働き方
パラレルキャリアは一つの仕事にしばられず、業務を複数こなしていくことで成り立っています。副業が容認されつつある今の時代、自分の才能を解き放ち、さらなるビジネスを自分で展開することも視野にいれてみてはいかがでしょうか。
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