マンションには、大きくファミリータイプとワンルームの2種類あり、ニーズによって特性が異なります。そのどちらにも一長一短があるため、どちらが優れているとは言い切れません。では、ファミリータイプとワンルームにはどのような違いがあるのでしょうか。本稿では、それぞれの違いおよび、メリットやデメリットなどについて解説します。

ファミリータイプとワンルーム、選ぶならどっち?
(画像=PinkyWinky/Shutterstock.com)

マンションには2種類のタイプがある

マンションについて、いろいろな物件を見てみると、まずファミリータイプとワンルームの2つのタイプがあることが目につきます。ファミリータイプとワンルームとでは一見すると広さが違うだけのように思えますが、実際には面積や間取りの違いだけでなく、周辺施設も含めて押さえておくべきポイントが異なります。

たとえばワンルームであれば単身者が生活することが基本となります。このため、通学先や勤め先とのアクセスの良い立地が求められます。

一方、ファミリータイプの場合、配偶者はもちろんですが、子どもについても考えられています。たとえば子どもが通うであろう保育園や学校などの施設などへの導線やアクセスなども考慮されています。 加えて主婦(主夫)の生活圏の範囲にも目配りがされていることがファミリータイプとしては望ましいとされています。このようにファミリータイプとワンルームでは立地だけでもここまでコンセプトが異なります。

ファミリータイプとワンルームはどう違う?

では、具体的にファミリータイプとワンルームではどのように違うのでしょうか。

間取りの違い

ファミリータイプとワンルームでは間取りが異なります。ファミリータイプは家族で住むことを想定し設計されています。夫婦と子どもの生活を想定しているので、当然、間取りも広くなっているのが特徴です。おおむね3DK以上になっているものが多く、またリビングも広めに取られています。一方、ワンルームは単身者を想定しているため、ファミリータイプと比べると狭いです。

設備の違い

ファミリータイプとワンルームとでは設備にも違いがあります。これは優劣の問題ではなく、ライフスタイルが異なるためです。

ファミリータイプは文字通り家族向けの部屋です。家族で料理を食べるため、キッチンには3口以上のコンロが設置されていたり、家族の行事や季節ごとの生活雑貨をしまうための収納スペースが大きく設計されていたりします。お風呂が冷めてしまわないよう、追い焚き機能が搭載されていたり、生活や余暇の足となる自動車を置くための駐車場が設けられていたりもします。

一方、ワンルームの入居者は単身者が多いため、キッチンのコンロは2口で十分ですし、収納スペースも生活に必要な程度に抑えています。そのかわり、ワンルームはいつでも荷物を受け取れるように宅配ボックスが設えられていたり、オートロックなど、単身者向けのセキュリティが充実している傾向があります。

また、単身者の年齢層や生活リズムを考慮して、駐車場のかわりに駐輪場やバイク置き場などを設置しているところも少なくありません。このように同じ利便性と言っても、それぞれのライフスタイルが違うため、設備に違いが出てくるのです。

立地の違い

上述したように、ファミリータイプは家族で生活するため、夫婦と子ども、それぞれのニーズを満たす立地が求められます。たとえば仕事や買い物に困らない生活圏であったとしても、子どもが通うことになる学区から外れていたとしたらそれだけで入居率は下がる可能性があります。また、子どもの生活を考えると市区町村の子育てサポートが充実しているかなどにも目配りが求められます。

一方、ワンルームの場合、一人暮らしのニーズを満たすことが立地に関する重要な要素であるといえます。たとえば駅近で都心であり、かつビジネスエリアへのアクセスなどが良ければそれだけ入居者の利便性を満たせます。さらに生活リズムを考慮するとお弁当屋や24時間営業のコンビニ、土日営業をしているクリーニング屋などが充実していれば、より入居者に好まれやすくなるでしょう。

質の良いワンルームマンションを選ぶことが大切

ファミリータイプとワンルームでは属性が異なるため、「どちらが優れている」とは言い切れません。しかしマンション経営の初心者であればおすすめするのはワンルームです。なぜならワンルームであれば立地選びもそれほど難しくないうえ、設備やセキュリティなどのチェックすべき点でも見通しが立ちやすいからです。

ファミリータイプは立地選びの難しさや物件の価格の高さ、トラブルなどクリアしておく課題が多くなります。そのためマンション経営を始めたいと思うのであれば、まずはワンルームで物件を購入することがおすすめです。

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