マンション経営におけるレバレッジとは?信用取引・FX取引と何が違う?
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本間 貴志
本間 貴志
ビジネス書・実用書専門の「アスラン編集スタジオ」の編集ライターを経てフリー。2015年より秋田県に移住、テレワークによる柔軟な働き方を実践中。

目次

  1. 1.レバレッジとは少ない金額で大きな投資をすること
    1. 1-1.レバレッジとは
    2. 1-2.不動産投資におけるレバレッジとその効果とは
    3. 1-3.レバレッジが逆効果!?逆レバレッジと対応策
  2. 2.不動産投資ローンは怖くない?「良い借金」と「悪い借金」の違い
    1. 2-1.不動産投資の自己資金の目安は?
    2. 2-2.フルローン、オーバーローンとは
    3. 2-3.「良い借金」と「悪い借金」
  3. 3. 株式投資の信用取引・FXにおけるレバレッジとの違い
    1. 3-1.株式投資の信用取引のレバレッジとは
    2. 3-2.FXでのレバレッジとは
    3. 3-3.不動産投資のレバレッジとの違い
  4. 4.レバレッジを効かせて投資をするために知っておきたい指標
    1. 4-1.ROIとは
    2. 4-2.イードルギャップとは
    3. 4-3.ローン定数Kとは
  5. レバレッジ投資で老後資産を作るならマンション経営

マンション経営を始めとした不動産投資では、「レバレッジ」という言葉がしばしば使われます。レバレッジとは資産運用の用語であり、不動産投資だけでなく株式投資の信用取引やFX(外国為替証拠金取引)などでも使われることがあります。

今回は不動産投資におけるレバレッジについて説明するとともに、株式投資の信用取引・FXとの違いについてもお伝えします。

1.レバレッジとは少ない金額で大きな投資をすること

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はじめに、不動産投資におけるレバレッジの手法と効果を確認しましょう。

1-1.レバレッジとは

レバレッジという言葉には、「テコの原理」という意味があります。テコを用いれば小さな力でも重いものを動かせるのと同じように、限られた手持ち資金で大きな金額を運用できるのが、投資におけるレバレッジの魅力です。

レバレッジが利用できる代表的な投資には、次のようなものがあります。

  • 不動産投資(マンション経営、アパート経営など)
  • 株式投資の信用取引
  • FX(外国為替証拠金取引)
  • 仮想通貨 など

ただし、それぞれの投資ジャンルによってレバレッジの具体的な手法は変わってきます。

1-2.不動産投資におけるレバレッジとその効果とは

不動産投資におけるレバレッジとは、マンションなど賃貸物件の購入費用の大半を金融機関(メガバンク、地銀、ノンバンクなど)のローンでまかなう手法です。これにより、最小限の手持ち資金で賃貸経営ができるため自己資金に対する投資効率が高まります。

たとえば、300万円の自己資金(頭金などに使えるお金)で3,000万円の賃貸マンションを経営すれば、手持ち資金の10倍のレバレッジがかけられたことになります。下記のように同じ利回りであれば、レバレッジをかけたほうがリターンは多くなります。

自己資金300万円・利回り5%の比較

レバレッジなしの場合レバレッジ10倍の場合
300万円×利回り5%3,000万円×利回り5%
年間リターン15万円年間リターン150万円
自己資金に対する利回り:5%自己資金に対する利回り:50%

1-3.レバレッジが逆効果!?逆レバレッジと対応策

投資効率を高めるためのレバレッジですが、使い方を間違えるとリターンを減らす結果になりかねません。

金融機関のローンを利用して賃貸物件を購入・運用する場合、当然ながら金利を支払います。その際、金利上昇などによって高金利になると利益が圧縮され(またはマイナス収支になり)、レバレッジなしで運用した方がリターンが多くなるケースもあります。これがいわゆる「逆レバレッジ」です。

不動産投資をするときに変動金利ローンを利用する人も多いと思います。その場合、逆レバレッジにならないよう「金利がどれくらい上昇すると、どれくらいリターンが減るのか」「採算分岐点の金利はどれくらいか」をあらかじめ把握しましょう。また繰り上げ返済をした場合にどの程度の圧縮になるかを数値で把握しておくと安心です。

2.不動産投資ローンは怖くない?「良い借金」と「悪い借金」の違い

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レバレッジは借入金によって成り立つ仕組みですが、借金には「良い借金」と「悪い借金」があります。不動産投資を検討している人は、この違いを正しく理解しましょう。

2-1.不動産投資の自己資金の目安は?

一般的に不動産投資の自己資金の目安は「物件価格の1〜2割程度」といわれます。区分マンションの場合、さらに少ない自己資金で購入できるケースがあります。

2-2.フルローン、オーバーローンとは

ただし、「物件価格の1〜2割程度」の自己資金の目安は、あくまでも目安でしかありません。実際には自己資金の不要な「フルローン」や「オーバーローン」で融資を受けられる場合もあります。

フルローンは物件の取得費用全額、オーバーローンは物件の取得費用に加えて仲介手数料や登録免許税などの諸費用までローンでまかなうことです。これらのローンの融資審査は厳しいものですが、通れば有利な条件で不動産投資を始められます。

2-3.「良い借金」と「悪い借金」

不動産投資を行う際に多額のローンを利用することを不安に思う人もいるでしょう。しかし、借り入れたお金を活用してそれ以上の利益を生み出すのであれば、決して不動産投資ローンは「悪い借金」ではありません。近年の日本では超低金利政策が続いており、不動産投資ローンの金利も低い状態となっています。

消費や遊びのためにお金を借りるのであれば「悪い借金」と呼べるかもしれませんが、資産形成に役立つ不動産投資ローンは本質的な意味が違います。「良い借金」と「悪い借金」を区別して資産形成を進めましょう。

3. 株式投資の信用取引・FXにおけるレバレッジとの違い

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不動産投資におけるレバレッジをより深く理解するために、株式投資の信用取引・FXのレバレッジと比較していましょう。

3-1.株式投資の信用取引のレバレッジとは

上場株式の信用取引では、信用取引保証金として証券会社に現金または株式を預けることにより、その保証金の約3.3倍までの金額の取引が可能となります。証券会社から必要なお金を借りて、自分の手持ち金額以上の株式取引を行うわけです。

3-2.FXでのレバレッジとは

FXのレバレッジでも、仕組み自体は株式投資の信用取引と同じです。手持ち資金(証拠金)にレバレッジをかけて取引できます。FXの場合、証拠金の最大25倍までのレバレッジがかけられます。この高いレバレッジ率が「FXはハイリスク・ハイリターン」といわれる所以です。

3-3.不動産投資のレバレッジとの違い

同じレバレッジを使った投資でも、不動産投資と株式投資の信用取引・FXでは根底が違います。安定性やリスク回避を重視する人は不動産投資、リスクをとってでもハイリターンを狙いたい人は株式投資・FXと相性が良いでしょう。

・不動産投資は担保あり、信用取引やFXは担保無し

不動産投資ではローン申込者の属性や担保となる物件の収益性・資産価値などを厳しく審査した上で融資が行われます。一方、株式投資の信用取引やFXのレバレッジでは審査するのは証券会社などです。一定の条件さえ満たせば幅広く使える仕組みになっています。また担保があるわけではないため、不動産投資と比べると投資家の破綻リスクが高いといえます。

・不動産投資は価格変動が小さい、信用取引やFXは価格変動が大きい

都心のマンション投資などでは物件の売買価格・家賃が短期間で急落することはありません。そのため、レバレッジをかけてもローリスク・ローリターンです。一方、株式投資の信用取引やFXでは分単位で急騰・急落することもしばしばです。この状況でレバレッジをかけると、さらにハイリスク・ハイリターンな投資環境になります。

・不動産投資は追加証拠金が発生しない、信用取引やFXは発生する

信用取引やFXで投資している株式や通貨などの価格が下がると、場合によっては「追加証拠金(追証)」を差し入れなければなりません。追証を決められた期限までに用意できないと、強制的に決済されて損失が確定してしまいます。多くの投資家は、損失確定を嫌って追証を何度も支払い続けます。つまり損失が拡大しやすいのです。

これに対して不動産投資では、追証や強制決済のような仕組みは存在しません。決まった額の返済を粛々と続ければよいだけです。この点において、不動産投資におけるレバレッジは他の投資対象に比べてリスク回避がしやすいといえるでしょう。

不動産投資株信用取引FX
担保ありなしなし
価格変動小さい大きい大きい
追加証拠金発生しない発生する発生する

4.レバレッジを効かせて投資をするために知っておきたい指標

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最後に、レバレッジによる投資に欠かせない「ROI」「イードルギャップ」「ローン定数K」という3つの指標をご紹介します。覚えておくと投資効率を確認するときに便利です。

4-1.ROIとは

ROIは「Return On Investment」の略で「投資利益率」の意味です。わかりやすくいうと、ROIは費用対効果、コストパフォーマンスを確認するための指標です。

  • ROIの公式
    利益÷投資額×100

ROIが高いほど費用対効果が高いことになります。

4-2.イードルギャップとは

イードルギャップは利回りと金利の差のことで、不動産投資において極めて重要な指標です。

  • イードルギャップの例
    賃貸マンションの利回り:4%
    借り入れ金利:1.5%
    上記の場合のイールドキャップは2.5%

当然ながら、イールドキャップが大きいほどアドバンテージがあります。

4-3.ローン定数Kとは

ローン定数Kは「K%」ともいわれ、こちらも不動産投資で欠かせない指標です。ローンの借入金総額に対する年間ローン返済額の割合を示す指標として使われます。

  • ローン定数Kの計算式
    ローンの年間返済額÷ローンの借入金総額×100

この数値が低いほどキャッシュフローが高くなります。

レバレッジ投資で老後資産を作るならマンション経営

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ここではマンション経営におけるレバレッジについて解説してきました。大事なポイントを振り返ってみましょう。

投資におけるレバレッジとは、ローンや信用取引を利用することで「限られた手持ち資金で大きな金額を運用する手法」です。レバレッジ投資のメリットは投資効率が高まることです。一方、レバレッジ投資のデメリットは、投資金額が増える分、損失が膨らみやすいことです。

同じレバレッジ投資でもジャンルによってリスクが違います。不動産投資の場合、投資家の属性審査や物件の担保評価を行っています。そのため、投資家の破綻リスクが低いと考えられます。合わせて、物件価格や家賃相場の値動きが少ないのでローリスク・ローリターンです。

これに対して、株式投資やFXのレバレッジは担保がなく、値動きが激しいため極めてハイリスク・ハイリターンです。

上記の内容でわかる通り、老後資金作りのための投資に向いているのは、マンション経営などの不動産投資のほうです。この選択を間違えると資産を増やすはずの投資で「すべてを失う」結果になりかねません。一発勝負か、堅実な資産形成か。ご自身の目的に合った選択をすることが大切です。

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