健康投資とは、病気の予防や健康維持のためにお金をかけることです。この健康投資をお金持ちほどしていると言われます。本記事の前半では「お金持ちが健康投資をする理由」について、後半では「おすすめの健康投資5つの方法」について解説します。
目次
健康投資に使う額は、年収が高い人ほど多くなる
お金持ちほど健康投資をしていると言われますが、これは事実でしょうか。
経済産業省が「年収別の健康への投資額」を調査したところ、年収が高い人ほど健康維持・増進に使っている金額が多いという結果でした。以下のように、年収800万円以上の人は、年収400万円以下の人に比べて、約2倍の健康投資をしています。
年収 | 健康への投資額 (年間の平均) |
---|---|
800万円以上 | 9万756円 |
400万円〜800万円 | 5万1,000円 |
400万円以下 | 4万4,988円 |
ちなみに上記は、健康への関心が高い人が「健康維持、増進のための商品・サービスに使っている金額」です。健康への関心が中程度の人や低い人も、年収が高くなるほど健康投資の額が多いという傾向は同じでした。
この結果を参考にすると、「お金持ちほど健康投資をしている」という傾向があるといえそうです。
お金持ちが健康投資をする2つの理由とは?
それではなぜ、お金持ちは健康投資を重要視するのでしょうか。
1つ目の理由として考えられるのは、所得や資産が多い人は重要なポジションについていることが多いので、その責任感から健康投資をしているというものです。
わかりやすい例では、経営者が長期入院をしたり亡くなったりすれば、会社や取引先など社会的に与える影響も大きいでしょう。このリスクを軽減するために、人間ドックやジムを利用するといったケースがあてはまります。
2つ目の理由は、心身を調子のよい状態に保つことで、安定的なパフォーマンスを発揮するためです。例えば、投資活動において高いレベルの集中力・分析力を発揮し続けることで、リターンを最大化するといった考え方です。
おすすめの健康投資5つの方法
大事なことは、健康投資によってリターンを最大化できるのは、お金持ちもビジネスパーソンも変わらないということです。ここでは、おすすめの健康投資5つの方法をご紹介します。
健康管理アプリ
「健康投資をしたい。でも、続かなかったどうしよう……」とスタートを切れない人もいるのではないでしょうか。こういったタイプの人には、気軽にはじめられる健康投資として、健康管理アプリをおすすめします。
一口に健康管理アプリといっても、食事、体重、睡眠などのテーマがあります。さらに同じテーマのアプリでも、 管理できる内容や使い勝手が違います。
そのため、相性のよいアプリを見つけるには、まず同じテーマの複数のアプリをダウンロードして、実際に使いながら絞り込んでいくのがおすすめです。例えば健康管理アプリには、以下のようなものがあります。
テーマ | アプリの例 |
---|---|
食事管理 | ・カロママ ・お手軽食事管理 ・食事日記 |
体重管理 | ・レックスタイル ・シンプルダイエット ・スマートダイエット |
睡眠管理 | ・睡眠トラッカー ・熟睡アラーム ・睡眠サイクル |
健康管理アプリは無料で使える機能も多いですし、課金サービスがある場合でも、月額500円以下など割安な料金設定が目立ちます。相性のよいアプリを見つけられれば、コスパの高い健康投資といえるでしょう。
予防歯科
予防歯科とは、虫歯や歯周病などが悪化する前に行う検査・治療です。特に最近注目されているのが、歯周病と健康の関係です。日本歯周病学会によると、歯周病は慢性炎症であり、さまざまな病気の原因になることがわかってきているそうです。
歯周病と関連があるといわれる病気には、以下のようなものがあります。
・アルツハイマー病
・がん ・心筋梗塞
・動脈硬化症 など
いずれも、生活の質が大きく下がってしまう深刻な病気ばかりです。歯周病を悪化させないための方法の1つには、歯科医院で歯垢・歯石の除去を行う「プロフェッショナルケア」があります。
プロフェッショナルケアは、虫歯や歯周病の検査をして行うと保険適用となります。また頻度については、同学会では年に3~4回を目安に挙げています。
これなら多忙なビジネスパーソンでも、無理なく健康投資ができるのではないでしょうか。歯科医院に関する口コミ情報や公式サイトなどを参考にしながら、予防歯科に力を入れている歯科医院を探してみましょう。
眼科ドック
ビジネスで結果を出し続けるには、目への健康投資も大事です。なぜなら、目の不調でパソコンの長時間の操作が難しくなったり、テキストや図式が見えにくかったりすれば、パフォーマンスが大きく低下するからです。
「健康診断で視力測定や眼圧測定をしている」という人も多いと思いますが、目を酷使しているビジネスパーソンには、プラスアルファの健康投資である「眼科ドック」をおすすめします。眼科ドックでは、次のような内容の検査が受けられます。
・ドライアイなどに関する検査
・黄斑疾患、緑内障などに関する検査 など
「まだ高齢者ではないから、眼科ドックは早い」と考える人もいるかもしれません。しかし、製鉄記念八幡病院の解説によると、若い世代でも老眼、40代後半からは失明の原因となる緑内障や視野全体が見にくくなる白内障などが見られるそうです。これを意識すると、若いうちから眼科ドックを受けても、早すぎるということはないでしょう。
がんの早期発見検査
いくら能力のあるビジネスパーソンでも、がんの長期治療によって退職やキャリアアップ断念を余儀なくされるケースもあります。それだけに、がんの早期発見検査は健康投資に加えたいメニューといえます。
がんは早期発見が大事と言われますが、「何をしたらよいかわからない」という人もいるでしょう。健康診断を必ず受けるという基本にプラスして、各病院が用意するがんの早期発見のための診療メニューを利用するのも一案です。
がんの検査内容の一例として、以下のようなメニューが挙げられます。
・内視鏡検査(胃カメラ、大腸カメラ)
・部位別のがんドック など
1つ目のリキッドバイオプシー検査とは、体液サンプル(血液、尿、唾液など)を使った検査のことです。がん検査の場合、がんのリスクやがん細胞の出現を検査します。
2つ目の内視鏡検査は、内視鏡を使って胃・食道・大腸などを調べるものです。内視鏡検査は、レントゲンで異常が見つかったり、出血などがあったりした場合に行うというイメージをお持ちの人もいるかもしれません。しかし異常のあるなしに関わらず、定期的に行うことで早期発見の可能性が高まります。
3つ目の部位別のがんドックは、膵臓がん、脳腫瘍、乳がんなど気になる部位にフォーカスして検査をするものです。ご家族に病歴があるなど人などが利用すると、不安が軽減するかもしれません。
パーソナルジム
健康投資を始めようと思ったとき、フィットネスジムへの入会を考える人も多いのではないでしょうか。こういった人は、パーソナルジムを検討するのも一案です。フィットネスジムとパーソナルジムを比べると、以下のような違いがあります。
フィットネスジムとパーソナルジムの違い
フィットネスジム | ・少数のトレーナーが大勢の会員をサポート ・自分のやりたいトレーニングができる ・パーソナルジムと比べて会費が割安な傾向 |
---|---|
パーソナルジム | ・トレーナーがマンツーマンでサポート ・効率的な運動方法や食事を指導してもらえる ・フィットネスジムと比べて会費が割高な傾向 |
パーソナルジムは運動をするだけでなく、自分の体質に合ったトレーニング方法や食事方法を知るきっかけになります。そして、この知識は一生の財産になり得ます。
ただ、パーソナルジムは付加価値があるため、入会金や料金はフィットネスジムよりも割高な傾向があります。例えば、多店舗展開するパーソナルジムの料金例(税込)を比較すると、次のようになります。
料金例16回 | 入会金 | |
---|---|---|
A社 | 32万7,800円 | 5万5,000円 |
B社 | 28万1,600円 | 0円 |
C社 | 23万9000円 | 3万5,000円 |
なおパーソナルジムを選ぶときは、次の3つのポイントを意識するようにしましょう。
・ジムとの相性が大事なので体験してから入会する
・トレーナーの質(専門知識や指導方法など)をチェックする
ご自身に合った健康投資の方法を見つけるのが大事
本記事では、お金持ちが健康投資をする理由、おすすめの健康投資の方法などについて解説してきました。ポイントを振り返ってみましょう。
お金持ちが健康投資をする理由としては、「社会的な責任感のため」や「安定したパフォーマンスを発揮するため」などが考えられます。そして、コスパの高い健康投資の方法は次の5つでした。
2. 予防歯科
3. 眼科ドック
4. がんの早期発見検査
5. パーソナルジム
ここでご紹介した健康投資以外の方法もあります。(一例:会員制健康サービスを利用する、美容皮膚科に通うなど)。お金の投資と同様、さまざまな方法を試してみながら、ご自身にあったやり方を見つけましょう。
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