中古マンション経営は、
本記事では、中古マンション経営が初心者向きといわれる理由や、中古マンションと新築マンション経営のメリット・デメリットを解説します。また、中古と新築それぞれに向いている人についても見ていきましょう。
目次
中古マンション経営とは
中古マンション経営とは、中古マンションを購入して入居希望者に貸し出し、家賃収入を得る方法です。
区分ワンルームマンションをはじめ、ファミリー向け区分マンション、一棟マンションなど物件にはいくつかの種類があります。
中古マンションは、新築マンションに比べると物件価格が安く、価格の下落率も緩やかな傾向にあります。単身世帯が増加していることもあって、現在区分ワンルームマンションへの投資が人気を集めています。
ただし、築年数や物件管理によって設備や建物の状態に差があります。明確な定義はありませんが、築5年以内の物件を「築浅」、築25~30年以上の物件を「築古」と呼ぶのが一般的です。
なぜ中古マンション経営は初心者向きといわれるのか
中古マンション経営が初心者向きといわれる理由としては以下の3つが挙げられます。
2.物件購入後すぐに家賃収入を得られる
3.賃貸管理は管理会社に任せられる
具体的な理由を見ていきましょう。
1.物件価格が手ごろで利回りが高い
中古マンション(特に区分ワンルームマンション)は、収益物件のなかでは価格が比較的手ごろです。また、価格が安い物件は利回りも高い傾向にあります。
このように、中古マンションは投資初心者でも購入しやすい条件がそろっています。不動産会社にとっても、価格が安くて利回りが高い中古マンションは初心者に勧めやすいと考えられます。
2.物件購入後すぐに家賃収入を得られる
中古マンションは、すでに入居者がいるオーナーチェンジ物件であれば、物件購入後すぐに家賃収入を得られます。
入居者を募集する必要がなく、購入時に利回りが確定しているのもメリットです。マンション経営には空室リスクがありますが、購入時に入居者がいることが安心感につながります。
3.賃貸管理は管理会社に任せられる
マンション経営では入居者募集から賃貸借契約、家賃の回収、建物・設備の修繕、クレーム対応などさまざまな業務が発生しますが、これらの業務は手数料を払って管理会社に任せることが可能です。
賃貸管理を管理会社に委託すれば、専門知識がない初心者でもマンション経営を始められます。仕事をしながら副業として取り組むことも可能です。
何かトラブルが発生しても管理会社に相談しながら対応できるので、初心者には安心感があるでしょう。
中古・新築マンション経営のメリット・デメリットを比較
「利回りが高い」「すぐに家賃収入を得られる」と聞くと、中古マンションを購入してみようと思うかもしれません。
しかし、中古マンション経営にはデメリットもあります。新築マンション経営との違いを理解した上で、自分に合った投資方法を選択することが大切です。
ここでは、中古・新築マンション経営のメリット・デメリットを比較し、どんな違いがあるのかを解説します。
中古マンション経営のメリット・デメリット
まず、中古マンション経営の主なメリットは以下の通りです。
・新築より安い価格で購入できる
・新築に比べて利回りが高い傾向にある
・購入してすぐに家賃収入を得られる
・管理状態を確認して物件を購入できる
中古マンションは、新築に比べて物件価格が安いのが特徴です。築年数が経過するほど価格は下がるのが一般的で、築30年を超えると新築の半分以下になることもあります。物件価格が低いため、新築より高い利回りが期待できるのもメリットです。
オーナーチェンジ物件なら購入後すぐに家賃収入を得られるので、入居者募集が必要ありません。また、中古マンションはすでに稼働しているため、物件管理の状態を確認してから購入できます。
一方で、中古マンション経営には次のようなデメリットもあります。
・空室リスクが高い
・融資条件が不利になりやすい
・購入後に多額の修繕費がかかる可能性がある
・長期保有に向いていない
・新築に比べて売却しにくい
賃貸マンションは、外観や設備が新しい新築・築浅物件の人気が高い傾向にあります。中古マンションは「外観や設備が古い」という理由で入居者から敬遠されることがあるため、空室リスクが高まります。
中古マンションは新築に比べて金融機関の担保評価が低く、金利や借入期間などの融資条件が不利になりやすいのもデメリットです。
築年数が経過しているので、購入時には気づかなかった外観や設備の経年劣化が判明し、退去時などに多額の修繕費がかかる可能性もあります。新築に比べて建物の寿命が短いため、長期保有には向いていないでしょう。
また、新築に比べると買い手を見つけるのが難しく、売却に時間がかかる可能性もあります。
中古マンション経営で成功するには、空室リスクが低く、資産価値が下がりにくい優良物件を見つけて投資する必要があるでしょう。
新築マンション経営のメリット・デメリット
新築マンション経営のメリットは次の通りです。
・入居率が高い
・融資を受けやすい
・節税効果が期待できる
・修繕費がかからない
・売却しやすい
・長期の契約不適合責任がある
新築マンションは設備やセキュリティが充実しているため、入居者を見つけやすい傾向にあります。
資産価値が高いことから融資を受けやすく、減価償却による節税効果も期待できます。建物が新しいので、しばらくは多額の修繕費がかかる心配もありません。もし売却することになっても、買い手を見つけやすいでしょう。
新築マンションは契約不適合責任が10年と長いのもメリットです。物件購入後に破損や不具合が見つかった場合は、売主の責任で対応してもらえます。
一方で、新築マンション経営のデメリットとしては、次のようなことが挙げられます。
・中古マンションに比べて高額
・資産価値の下落率が大きい
・購入前に部屋を見られないケースもある
新築マンション経営の主なデメリットは、中古マンションに比べて物件価格が高額であることです。その分、利回りも中古マンションより低い傾向にあります。
また、新築としてのプレミア価値があるため、購入して中古になったときの資産価値の下落幅が大きく、短期で売却すると損をしやすいのも特徴です。そのため、新築マンション経営は「物件を長期保有して安定収入を目指す」のが成功のコツといえます。
さらに、新築マンションは建物が完成する前から販売されるケースがほとんどのため、購入前に実際の部屋を見られないケースもあります。部屋の間取りはモデルルームや図面などで確認できますが、窓からの眺望や日当たりなどを確認できないことは、少なからず不安要素となるでしょう。
中古マンション経営に向いている人
中古・新築マンション経営は特徴が異なりますが、それぞれどんな人が向いているのでしょうか。まずは、中古マンション経営が向いている人の特徴をまとめました。
・優良物件を見極める知識・経験がある人
・短期間での売却を想定している人
・一定のリスクを許容できる余裕のある人
中古マンションは築年数が経過しているため、新築に比べて物件価格が安く設定されています。投資金額を抑えるために、価格の安いマンションを購入したい人は中古マンション経営が向いているでしょう。
ただし、中古マンションは修繕やメンテナンスが適切に行われているかどうかで、資産価値や建物の寿命が大きく変わります。成功するには優良物件を見極める知識・経験が必要になるので、経験者向けの不動産投資法といえます。
また、中古マンションは築年数が経過している分、新築に比べて資産価値の下落率が緩やかな傾向にあります。値上がり益を目的に、短期間での売買を想定している人も中古マンションが向いているでしょう。
新築マンション経営に向いている人
新築マンション経営に向いている人の特徴は以下の通りです。
・長期の安定収入を確保したい人
・有利な条件で融資を受けたい人
新築マンションは建物や設備が新しく、入居者を見つけやすいのが魅力です。空室リスクや修繕コストを抑えられるため、初心者でも安心してマンション経営に取り組めます。
マンション経営で長期の安定収入を確保したい人も、建物の寿命が長く、長期にわたって稼働できる新築がよいでしょう。
また、マンション経営は金融機関の融資を利用することで、投資効率を高められるのもメリットです。ただし、物件によって金融機関の担保評価は変わります。
新築マンションは資産価値が高く、属性によっては長期ローンやフルローンを組める可能性もあります。金利や借入期間など、有利な条件で融資を受けたい人も新築マンション経営がおすすめです。
新築マンション経営は中古マンション経営に比べて失敗のリスクが低い
中古マンション経営で資産を増やしている人もいますが、初心者が優良物件を見極めるのは簡単なことではありません。
築年数が経過するほど空室リスクが高まり、売却しにくくなるため、物件選びに失敗すれば大きな損失が生じる可能性があります。
その点、新築マンション経営は長期にわたって安定した家賃収入が期待できるのが魅力です。物件購入後の価値の下落幅は大きいものの、長期保有が前提なら失敗のリスクは低く抑えられるでしょう。長期にわたって安定的に家賃収入を得たいなら、新築マンション経営を検討することをおすすめします。
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