理解しておきたい不動産投資のデメリットとは?
(画像=Dzmitry/stock.adobe.com)

不動産投資には、株式や仮想通貨、FXなど他の投資にはない家賃という「固定収入」があり、大きなメリットといえます。家賃収入は入居者がいる限り基本的に毎月ほぼ決まった金額が手元に入ってきます。とはいえデメリットももちろんあります。不動産投資を成功させる秘訣は、デメリットやリスク軽減策も含めた正しい知識を身につけておくことといえるでしょう。

不動産投資のメリットを解説

まず不動産投資のメリットにはどのようなものがあるのかについて確認しておきましょう。

レバレッジ効果

レバレッジ効果とは、簡単にいうと「テコの原理」のことです。テコとは、小さい力で大きなものを動かす力のことです。不動産投資に置き換えると、金融機関からのローンを活用して物件を購入することで手持ち資金よりも大きな投資をすることができることを指します。

インフレに強い

インフレによって物価が上がると当然不動産の価格も上がる傾向があります。例えば1年間で2%ずつ物価が上昇したときに現金を保有している場合、1年間に2%ずつ現金の資産価値が目減りしていくことになります。しかし不動産は物価上昇とともに資産価値が上昇します。また物価上昇に応じて家賃を上げることが出来るケースもあります。

さらに物価が上昇したとしても、不動産を購入したときの借入金が増えることはありません。これは相対的に借入金の価値が小さくなることと同義です。

生命保険の代わりになる

契約者がローンの支払い途中に亡くなったり高度障害の状態になったりした際には、融資を受ける際に加入する「団体信用生命保険」によりローン残高は相殺されます。万が一の際でも運営費を除いた家賃収入がほぼ残ることになるため、遺族にとっては生命保険の代わりにもなるのです。

安定した資産価値がある

2008年に発生したリーマンショック以降、東京オリンピックが予定されていた2020年に向けて不動産や株式の価格は順調に上昇していました。しかし新型コロナウイルス感染症の拡大により大きな経済危機に見舞われています。このような経済危機の中でも不動産投資はとても手堅い投資法といえるでしょう。

なぜなら人間にとって「住む場所」は、生きていくために需要があり家賃額が大幅に下落することは少ないからです。もちろん家賃が高い場所から安い場所に引っ越す人や家賃が支払えずに滞納する人は増える可能性はあります。しかしもともと家賃を低く設定した不動産を所有していればそのようなリスクを軽減することも期待できるでしょう。

また家賃の滞納に関しては、入居者に家賃保証会社を利用してもらうことでリスクを軽減することが可能です。今回のコロナショックによる国内REIT(不動産投資信託)の値動きを見るとホテルや商業施設関連の価格が大幅に下落となりました。一方で住宅関連の価格下落は限定的です。不動産は、現物資産という特徴もあり他の投資商品と比較しても値動きは緩やかといえます。

なぜなら不動産や金などの「形を持つ」現物資産は、金融資産とは異なり物件自体に価値があるからです。

不動産投資のデメリットやリスクとその対応策とは 

メリットの多い不動産投資ですが当然デメリットやリスクもあります。これらのデメリットやリスクについてきちんと理解したり対策を講じたりすることは、不動産投資を行ううえで非常に重要です。

相場よりも高値で買ってしまう

不動産の売買は、相対取引といわれ株式や為替のように取引所が決めた価格がないため、売主と買主との合意で価格が決まるのが一般的です。だからこそ物件を安く仕入れることができる可能性があります。しかし逆にいえば相場よりも高く買ってしまうリスクもあるわけです。相場よりも高く購入した場合でも毎月の家賃収入でローンを返済することできていれば問題ありません。

しかし年数が経過するにつれて家賃が下がり結果的に収入が返済額を下回りローンの返済が難しくなることは避けなければなりません。そのため物件購入にあたっての相場観をしっかりと養うことが大切です。日ごろから不動産の情報をチェックするなど価格の相場が分かっていれば相場よりも高値で買ってしまうリスクを軽減させることが期待できるでしょう。

流動性が低い

ここでいう流動性とは「現金化しやすいかどうか」ということです。株式や債券などの金融資産は、取引市場があるため、いざというとき比較的早く現金化できることから流動性が高いといえます。しかし不動産の場合は取引市場がないため、まず買い手を見つけなくてはいけません。物件によって異なりますが株式や債券などと比較すると時間がかかります。

例えば「いい物件が出たから手持ちの物件を売って現金化したい」と思ってもすぐに対応することはできません。このようなリスクを軽減する対応策としては、物件を相場よりも少しでも安く購入しておくことが重要です。いくら流動性が低いといっても相場よりも安く売りに出すことで早めに買い手を見つけることが期待できます。

このようにして安く購入した物件であれば毎月の返済額も少なくて済むことから安定した運営へとつなげることができるでしょう。

空室リスク

空室へのリスク対策としては、「購入時点で賃貸需要のない物件を選ばないこと」につきます。物件を購入する前に賃貸需要をしっかりと調査することで空室リスクを軽減することが可能です。また入居付けが得意な管理会社に管理を依頼する方法も効果的でしょう。アパートやマンションでは、家賃の回収や入居者対応を管理会社に依頼するのが一般的ですが管理会社の種類もさまざまです。

他にも入居後の一定期間家賃を無料にするフリーレントや初期費用無料など募集条件で差別化する方法や自ら不動産会社を回って客付けの依頼を行う方法もあります。

家賃滞納リスク

家賃滞納のリスクは、空室リスクよりも厄介な問題です。病気や家庭の事情で少しの期間支払いが遅れてしまうのは仕方がありませんが「何ヵ月も支払わず連絡もない」というケースもあります。しかしそのような滞納者であっても即刻退去させることはできません。強制的に退去させるためには法的手段を講じることが必要となり当然費用も時間もかかります。

対策としては、入居者に家賃保証会社を利用してもらうことです。そうすることで保証会社が入居者に代わって家賃を支払ってくれることから家賃滞納リスクを軽減することができます。

金利上昇リスク

変動金利でローンを利用している場合、金利が上昇することで「毎月の返済額が増加する」というリスクがあります。少しの金利上昇であればいいのですがあまりにも大きな上昇局面となり返済額が大きく増加した場合、毎月の返済額と経営にかかる経費を考えると苦しい状態になるケースもあります。このようなケースに対応するためには、申し込み時点で余裕を持った借り入れを検討することが大切です。

具体的には、「返済期間を長くする」「利回りの高い物件を買う」などでローン返済比率を低くするようにしましょう。

災害リスク

近年、地球温暖化の影響もあり異常気象が続いています。また日本は世界有数の災害大国といわれており地震や津波、台風などの自然災害の危険にさらされています。物件を保有しているのであれば火災にあうリスクも考えておかなければなりません。そのようなリスク軽減策としては「地震保険」や「火災保険」に加入しておくことが挙げられます。

補償内容や補償額によって保険料が変わりますので、各自治体のハザードマップなどを確認して「災害のリスクがどの程度あるのか」について調べたうえで加入することが大切です。

物件購入前に押さえるべきポイント

不動産投資において物件を見極めることは非常に重要なポイントです。とはいえ不動産投資初心者が投資に最適な物件を購入することはなかなか難しいといえるでしょう。不動産投資をはじめて行う人であれば物件購入の際には「物件の相場価格」を押さえておくことが大切です。

物件の相場価格

物件の相場価格は、不動産投資において最も重要な知識といっても過言ではありません。需要があり相場よりも安く物件を買うことができれば大きな損失を避けることもできます。不動産の売買には物件価格の約7〜10%の諸費用がかかります。

主な諸費用は、以下のようなものがあります。

・不動産仲介手数料
・印紙税
・不動産取得税
・登録免許税
・司法書士報酬
・ローン事務手数料
・ローン保証料
・火災・地震など各種保険料

詳しい解説は、関連記事をご覧ください。
マンション経営でかかる諸費用一覧 経費計上できる項目も解説

そのため物件を相場よりも10%程度安く購入できていれば数年で物件を売却しなければならないといった事情が発生した場合でも大きな損失を防ぐことが可能です。物件価格の相場観を養うためにポータルサイトや不動産業者からの情報に日ごろから触れておくことを心がけておきましょう。

リスクコントロールの重要性

不動産投資において重要なことは、取るべきリスクを選択しそのリスクを自分の知識やノウハウを駆使して軽減することです。建物は古くても好立地で高利回りの物件の場合、リノベーションなどで再生させるノウハウがあれば入居者にとって価値のある物件となります。このようにコントロールできるリスクを積極的につかんでいくことが割安の物件を買うためには必要です。

またそのリスクを自分の力で軽減していくことこそが不動産投資を成功に導く方法と心得ておきましょう。

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