今の年収でマンション経営は始められる?マンションオーナーの平均年収について
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「サラリーマン大家」がごく一般的な会話で用いられるようになった今、マンション経営に興味を持っている会社員は少なくありません。またその目的も、純粋な投資としての興味から節税、老後の備えにいたるまでさまざまです。しかしマンション経営というと、どうしても高額な買い物といったイメージが拭いきれない人もいるようです。

とくにマンション経営に興味はあるけれど、年収の目安がわからずに躊躇している人もいるかもしれません。そこで本稿では、マンション経営を行うにあたっての平均的な年収や融資を受けやすい人と受けにくい人の属性などについて説明します。

目次

  1. 1.会社員の平均年収は?
  2. 2.年収500万円以上がマンション経営を始める目安
  3. 3.融資を受けやすい人の属性
    1. 3-1.個人信用情報に問題がない人
    2. 3-2.安定した職業や勤務先の人
    3. 3-3.金融機関が重視する年齢層の人
    4. 3-4.安定した資産があり、借金が少ない人
    5. 3-5.家族状況が良い人
    6. 3-6.住居が持ち家の人
  4. 4.融資を受けにくい人の属性
    1. 4-1.年収が基準よりも低い人
    2. 4-2.仕事が不安定な人
    3. 4-3.自己資金が少ない人
    4. 4-4.事業計画を示せない人
  5. 5.年収にとらわれず、長期的な視点に立とう

初心者が知っておきたいマンション経営特集第1話

1.会社員の平均年収は?

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国税庁の民間給与実態統計調査によると、2020年度における会社員の平均給与は男性532万円、女性293万円でした。

職種別で見ると平均給与が最も高いのは「電気・ガス・熱供給・水道業」の715万円、次いで「金融業・保険業」の630万円となっています。

上記の平均年齢は46.8歳ですが、収入も同様に平均値です。実際には高い給与を取っている50代後半や60代の会社員がおり、また新卒の20代の社員たちがいる中での中央値と考えておきましょう。

とくに不動産投資においては、この年収は参考にはなりにくい面があります。いわゆる富裕層もいれば、上記の平均より低い収入でも不動産投資で成果を出している人も少なくありません。

これらはあくまでも一つの目安と捉えておくとよいでしょう。

2.年収500万円以上がマンション経営を始める目安

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では、具体的にマンション経営は年収いくらから取りかかることができるのでしょうか。大まかではありますが、一般的に年収500万円以上程度が目安であるといわれています。

年収額に幅があるのは、不動産投資ローンの融資を受ける基準が金融機関や物件の状態、金融庁の方針などによって変わるためです

例えば景気が上向きであれば、年収が300万円前後でも高額な不動産を購入できる可能性もあります。逆に不景気な時代に差しかかると、審査も当然厳しくなるおそれが出てくるのです。

3.融資を受けやすい人の属性

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金融機関から融資を受けるには、属性が重要になります。属性とは、融資の返済に影響を与える事柄や条件のことです。

先に述べたように年収は500万円以上が一つの目安になりますが、次のような融資を受けやすい属性であれば年収が少なくても融資審査に通る場合があります。そのため、年収が低いというだけで融資を諦める必要はないのです。

・個人信用情報に問題がない人
・安定した職業や勤務先の人
・金融機関が重視する年齢層の人
・安定した資産があり、借金が少ない人
・家族状況が良い人
・住居が持ち家の人

3-1.個人信用情報に問題がない人

個人信用情報に問題がない人は高く評価されます。個人信用情報とは、過去に行った借り入れの返済状況や残債務、遅延の有無などの情報を指します。

金融機関は返済能力のある人に融資をしたいので、過去に債務不履行や遅延の実績があると審査に通らない可能性が高くなります。なお、借金を少なく見せようとしても調べればわかるので、借り入れ状況は正直に記載することが大事です。

3-2.安定した職業や勤務先の人

不動産投資ローンの場合、返済の原資は家賃収入ですが、空室があった場合は給与から支払うこともあります。そのため、収入が不安定な個人事業主よりも会社員や公務員のほうが審査は通りやすくなります

勤務先も大企業や公共団体なら有利になるのは確かです。また、勤務先だけでなく勤続年数も重視されます。したがって、短期間のうちに転職を繰り返すと不利になると考えたほうがよいでしょう。

3-3.金融機関が重視する年齢層の人

年齢は融資期間にも関連するので、考慮される項目のひとつです。完済年齢の基準が金融機関ごとに決まっているので、あまり年齢が高いと短い期間のローンしか組めない場合があります。

住宅支援機構が公表した「2021年度住宅ローン貸出動向調査」によると、金融機関が最も重視する顧客層は30歳台後半~40歳台前半で73.4%とほぼ4分の3を占めています。20歳代後半~30歳代前半が24.0%で続き、40歳代後半~50歳代はわずか2.7%にすぎません。

ただし、必ずしも若ければよいというわけではなく、会社での年収や地位が高くなる30歳台後半~40歳台前半が属性としては最も高く評価されることがわかります。

3-4.安定した資産があり、借金が少ない人

資産構成の内容も重視されます。借手には資産だけでなく、多くの場合借金があるからです。現金での借金の他、ショッピングローンや自動車ローンなども借金に含まれます。資産内容が安定していて、借金が少ない人は評価が高くなるでしょう。

資産内容としては不動産や国債などの債券は安全資産として評価されます。借金ではキャッシングローンやショッピングローンが多いと浪費癖があると判断される可能性があります。

3-5.家族状況が良い人

家族状況も融資審査の項目に含まれます。まず独身者よりも家族がいる人のほうが評価されやすい傾向にあります。

独身者は返済できなければ自己破産することもできますが、家族を持っている人は子どもの将来もあり、そう簡単に自己破産を選ぶことができません。自治体に相談するなど、懸命に返済の道を探すでしょう。

また、親と同居している場合もプラス評価となります。万一返済が苦しくなれば、親に援助してもらうことが可能で、年金などを充てることができるからです。子どもが社会人になっている場合も同様で、世帯年収が多ければプラス評価される可能性は高いでしょう。

3-6.住居が持ち家の人

住居に関する情報では、持ち家のほうが審査には有利です。賃貸住宅ならいつでも簡単に転居できますが、持ち家はやたらと転居できないうえ、資産にもなることから信頼性が高くなります。仕事では勤続年数が重視されるのに対し、住居では居住年数が問われるということです。

4.融資を受けにくい人の属性

融資を受けにくい人の属性
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融資を受けにくい人の主な属性としては次の3つが挙げられます。

・年収が基準よりも低い人
・仕事が不安定な人
・自己資金が少ない人

4-1.年収が基準よりも低い人

融資審査においては、各金融機関に最低年収の基準があります。前出した「2021年度住宅ローン貸出動向調査」によると、金融機関が最も重視する顧客の年収は600万円程度が54.6%、400万円程度が36.9%となっており、400万円程度~600万円程度が全体の91.5%を占めます。

したがって普通銀行においては、400万円以下の年収では審査が通らない可能性が高いといえます。繰り返しになりますが、融資の可能性を高めるには、500万円以上が一つの目安となっています。

4-2.仕事が不安定な人

先に述べたように、金融機関は借手の職業を重視します。そのため、大企業で安定的な収入が見込める人や、公務員などは有利になります。

半面、フリーランスを含む個人事業主は年によって収入に波があり、仕事が不安定と判断される可能性があるでしょう。また、年収が一定以上あったとしても非正規雇用の人も正社員に比べて不安定と判断される傾向があります。

4-3.自己資金が少ない人

自己資金が少ない人も不利になります。自己資金を貯めていた人はお金に対して計画性がある人と判断され、印象がよくなります。逆に年収が高くても自己資金が少ないと、貯蓄する習慣がない人と判断されるので、積立定期預金などで毎月給与からきちんと貯蓄しておくことが大事です。

4-4.事業計画を示せない人

マンション経営は事業ですので、いくらの家賃収入があるから毎月ローンをきちんと返済できるという事業計画を示す必要があります。事業計画書を提出できないと計画性のない借手と判断され、審査で不利になるのは避けられません。

事業計画書を作成すると融資審査のときだけでなく、経営が始まったあとも計画書に沿って運営しやすくなるので、必ず作成するようにしましょう。

5.年収にとらわれず、長期的な視点に立とう

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(画像=naka/stock.adobe.com)

条件によっては全額融資で購入できる場合もあります。そのため、収入が高くないから不動産投資ができないというのは間違いです。収入が多少低かったとしても、融資期間を長くする、頭金を多めに入れる、収益性の高い物件を選んで想定家賃収入を高くするなどいろいろな方法で融資の可能性を高めることができます。

多少高額であっても、きちんと入居者があり、節税も兼ねて活用できるのであれば、ほとんど手持ちのお金を使わずに投資を行える大きな利点があるのです。

また、マンション経営は年収にとらわれず、長期的視点に立つことが大事です。そのため、金融機関にしっかりとした事業計画を提出することで、審査もクリアしやすくなります。

融資の審査においては、金融機関は借手の属性を重視します。先に紹介した融資を受けにくい属性になるのを避け、融資を受けやすい属性に近づけるのが理想です。そのためにはマンション経営を思い立ったら早い時期から計画を立て、属性を高めておく必要があります。

不動産投資にあたって年収が多くなくても、他の条件によっては融資を受けられる可能性があります。年収が少ないことで悩むよりまずは不動産会社に相談してみることが大事です。

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