年金だけでは不足する!自分で資産運用するための方法とは
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少子高齢化や年金問題などのニュースを聞くたびに、自分の老後に対してうっすらと不安を感じている人は多いのではないでしょうか。

不安を感じる場合は、自助努力で老後の備えを進めていく必要も出てくるでしょう。今回は、年金だけでは生活費が不足する実態をお伝えするとともに、老後に向けて自分で出来る備え方をご紹介します。

目次

  1. 1.年金受給者が直面する生活費不足の実態
    1. 1-1.高齢夫婦無職世帯では生活費が赤字が一般的
    2. 1-2.老後、年金だけで生活資金を工面するのは困難
  2. 2.自助努力のための家計改善と貯蓄
    1. 2-1.家計改善は支出のカットが一番の対策
  3. 3.初心者向けの資産運用とは?
    1. 3-1.つみたてNISA
    2. 3-2.iDeCo(個人型確定拠出年金)
  4. 年金なしで老後を過ごせるだけの資産を作ろう

1.年金受給者が直面する生活費不足の実態

年金だけでは不足する!自分で資産運用するための方法とは
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国民年金や厚生年金などといった公的年金は、定年後の生活を支えるために欠かせません。

年金制度に不安を感じつつ、老後のために毎月年金保険料を支払うのが私たちの義務となっています。

ところが、年金だけで老後の生活資金をまかなえる可能性はあまり高くありません。

1-1.高齢夫婦無職世帯では生活費が赤字が一般的

総務省の実施している家計調査によると、高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)では、収入より支出の多い赤字状態が一般的であることがうかがえます。

実収入が21万円弱であるのに対して支出が26万円強あるため、毎月の不足分(貯蓄からの持ち出し)が5万4,000円ほどあるのです。

ちなみに高齢単身無職世帯でも、平均して4万円ほど赤字であることが分かっています。

なお厚生労働省によると、厚生年金保険(第1号)のうち老後に受け取れる老齢年金の平均額は14万5,000円ほど、国民年金の老齢年金(受給資格期間25年以上)は5万5,000円ほどとされています。

仮に夫婦とも長く厚生年金を受給できるとしたら、これだけで収入が月額30万円近くにも達します。

これなら老後の生活もかなり安心できますが、実際には夫婦が休職・退職期間なしで定年まで勤めないと条件を満たすことができません。

1-2.老後、年金だけで生活資金を工面するのは困難

年金だけで生活資金を工面する「年金生活」は現段階ではかなり困難といえます。

家計調査が示すように毎月5万4,000円を貯蓄からの持ち出しでやりくりする必要があるとすると、20年間で約1,300万円、30年間で約2,000万円の貯蓄が求められます。

少子高齢化によって年金制度が揺らぎ、万が一受給額の減少や受給開始年齢の引き上げなどが行われたとしたら、持ち出しとなる金額はさらに増加します。

医療費や介護費など、突発的な支出も心配です。安心して老後を過ごすためには、計画的な自助努力が求められてくるのです。

2.自助努力のための家計改善と貯蓄

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年金額は政府の政策によって大きく変わってきますから、私たちが個人でどうにかできるものではありません。

年金保険料を支払い続ける以外に、個人では年金額を増やす方法は存在していないのです。

そうなると、老後に生じる持ち出しに耐えられるだけの貯蓄を築くことが、個人にできる唯一の手段となります。

そして貯蓄は収入から支出を差し引いた残りですから、収入を増やし支出を減らしていくことが近道です。

収入を増やすことも重要ですが、会社勤めをしている人が容易に給料を増やせるわけではありません。

昇給があったとしても年1~2回程度、昇給額も毎月数千円から1万円程度にとどまるのがほとんどで即効性はあまり期待できないのです。

2-1.家計改善は支出のカットが一番の対策

そのため、家計改善を目指すなら支出のカットが一番です。支出は固定費と変動費に分かれ、一般的に固定費を削減すると家計が目に見えて改善すると言われています。

保険料や住宅ローン、通信費、家賃などが固定費に当たります。一度固定費を削減できると、翌月以降も何の努力もなしにコストは下がったままの状態を維持できます。

食費や光熱費などの変動費は、毎月努力しないと削減できません。削減に向けたハードルが比較的低いため、まずは固定費に目を向けることが推奨されます。

3.初心者向けの資産運用とは?

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収入や資産を増やそうと思った時に、給料を増やす以外に資産運用をしていくという手もあります。

初心者がリスクの高い運用方法に手を出すと大きく損をする可能性が高いのですが、その一方で初心者向けの方法が近年整備されてきています。

それがつみたてNISA(ニーサ)やiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)です。

両者の共通点は、毎月一定の設定額を積み立てて投資信託を中心に運用できること、そして税制面での優遇措置が設けられていることです。

3-1.つみたてNISA

つみたてNISAは、年間40万円までの範囲で積立投資を行うものです。対象商品は投資信託(一部対象外の商品もあります)です。

利益が非課税であることから、一般的な投資信託の売買よりもお得と考えられます。つみたてNISAを実施している金融機関に専用の口座を開設すれば、つみたてNISAを開始できます。

3-2.iDeCo(個人型確定拠出年金)

一方のiDeCoも、積立投資に似た年金制度です。自分で定められた上限額までの掛金を毎月積み立てて、自分で運用商品を選択して運用します。

利益が非課税であるのみならず掛金の分が所得から控除されるため、所得税や住民税などが安くなるのです。やはり金融機関に申し込んで専用のアカウントを作成すればiDeCoを開始できます。

つみたてNISAやiDeCoで資産運用に慣れてきたら、不動産投資を考えてみてもよいでしょう。

金融機関から融資を受けて不動産を購入し運用すると、スピーディーに資産形成ができます。また家賃収入が入ってくるため、収入を増やすという目的にも適しています。

年金なしで老後を過ごせるだけの資産を作ろう

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自分が定年を迎える頃に、年金制度がどのように変化しているのか予測することはできません。

自分でコントロールできない国の制度に依存するのではなく、可能な限り年金なしでも老後を過ごせるよう資産を形成していくのがよいでしょう。

その第一歩として今月の家計を見直し、貯蓄額を増やす目標を立ててみてはいかがでしょうか。

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