現在、マンション経営に注目が集まっています。会社員や自営業の方だけではなく、株式投資などを中心に資産運用をしている個人投資家の間でも、分散投資や節税の観点から、マンション経営に興味を持っている人は少なくありません。そこで本稿では、マンション経営の魅力と初心者が注意すべき点についてご紹介します。
マンション経営はローリスク・ロングリターン
さまざまな金融商品や投資手法と比較して、マンション経営は「ローリスク・ロングリターン」といわれています。国債や貯金のような低リスク運用だけでは物足りないといった人や、株式投資やFXなどのハイリスク・ハイリターンの金融商品で資産運用している人がリスクヘッジとして、マンション経営もしています。
マンション経営が持つ金融商品としての特徴を見ていきましょう。
リスクの低さ | キャピタルゲイン | インカムゲイン | レバレッジ | 期待性利回りの安定性 | 税金のコントロール | インフレヘッジ | 流動性 | |
定期預金 | ◎ | — | 利息 | ☓ | ◎ | ☓ | ☓ | ◎ |
株式 | ☓ | 値上がり | 配当 | 信用取引で3倍 | ☓ | △ | ◯ | ◯ |
投資信託 | △ | 値上がり | 配当 | ☓ | ☓ | ☓ | ◯ | ◯ |
外貨預金 | △ | 為替差益 | 金利 | ☓ | ◎ | ☓ | △ | ◯ |
FX | △ | 為替差益 | 金利 | ~25倍 | ☓ | ☓ | ◯ | ◯ |
マンション経営(不動産投資) | ◯ | 値上がり | 家賃収入 | 銀行借り入れによる | ◎ | △ | ◎ | △ |
株の特徴は「運用は難しいけれど当たると大きい」、マンション経営は「運用しやすく、長期的に安定した収入が得られる」ということになるでしょうか。ローリスク・ロングリターンと呼ばれる理由がよくわかります。
マンション経営の仕組み
マンション経営には、一棟を丸ごと購入するタイプと1室のみ購入するタイプ(区分所有)があります。 もちろん一棟を丸ごと購入するのも良いですが、初めてのマンション経営であれば、まずは一室を購入し、経営に慣れてきたら部屋を買い足してゆくというやり方もあります。ご自身のライフプランと照らし合わせながら購入のスタイルを考えてゆきましょう。
さて、マンション経営は、まず物件選びから始まります。良い物件を見つけたら、手持ち資金か、銀行でローンを組んで購入します。マンション経営では、購入したマンションを誰かに貸さなければなりません。入居者を自分で見つけられれば良いのですが、本業を持っていると、なかなかそういう時間が作れない人もいます。また「家賃回収」「トラブル」「物件管理」などの手間を省きたいと願う人も多いでしょう。そのような場合、不動産管理会社に委託をすることをお勧めします。少々の手数料は発生しますが、時間や手間の効率化と考えるのであれば、十分に元は取れる金額です。
マンション経営の収入は、毎月の「家賃」と「売却益」の2つといわれていますが、売却益はバブル時代のように不動産価格が異常に高騰していた頃に行われた投資手法です。現在では家賃からの収入が主流となっており、とくにローンを完済し、経費が大幅に削減された後からの収入は私的年金の代わりとなるため、そこを狙って物件の購入をする人が多くなっています。
マンション経営は副業にするとメリットを発揮!
マンション経営は会社員の方にこそお勧めしたい投資法です。会社勤めのサラリーマンは、お給料の額面から社会保険料などを一方的に天引きされ、さらに配偶者の有無などを除けば、最終的に生じてくる税金の額にそう大きな差はありません。
しかしマンション経営をする場合、家賃収入でローンの返済のほとんどをまかない、損益通算によって課税所得を減らすことが可能となります。結果、支払う税金を抑えながら、マンションという大きな資産を持てるため、2つのメリットを享受できるのです。
ゆっくり長期的に安心できる投資
マンション経営の特徴として長期投資である点が挙げられます。これもローリスク・ロングリターンといわれる所以の一つです。一般的に投資は長期にわたるほどリスクが低減するとされています。例えば、数時間のうちに何倍にも価格が上下することが珍しくない株式や先物、最近では仮想通貨なども含まれますが、これらはやはり絶え間ない値動きから目が離せないものです。多額の金額にレバレッジをかけて、数秒単位で売買をする超ハイリスクな投資手法すら、世の中には存在します。
マンション経営にはこのようなリスクはありません。数日のうちに物件価格が何倍にも上がったり下がったりはしないのです。何十年という単位をかけて、最終的に成果を手に入れる投資です。その分ハラハラしながら物件を見つめる必要もありませんし、定期的なメンテナンスさえしていれば、少々目を離したところで突然大きな損失が生じたりはしないものです。すぐに儲けようという人には向かないかもしれませんが、堅実で安定感のある投資をしたいと考えるのである人にはお勧めできます。
マンション経営を始める際に
マンション経営を始める際には、まず基本的な知識を身に付けましょう。最近ではマンション経営セミナーも盛んに開かれています。なるべくそのような機会を見つけては、積極的に参加してみましょう。投資というのは情報が命です。また、不動産会社を通じて投資用マンションの売買や物件管理は行われます。プロフェッショナルな人たちを訪問して、自分に合う良いパートナーを見つけましょう。すでに投資をされている方は、より良い分散投資の一つとして、マンション経営もぜひ採り入れてみてください。
>>【無料eBook】「借金は悪である」という既成概念が変わる本
【オススメ記事】