マンション経営で失敗しないために!信頼できる営業担当の見分け方
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大西 勝士
大西 勝士
フリーランスの金融ライター(AFP、2級FP技能士)。早稲田大学卒業後、会計事務所、一般企業の経理職、学習塾経営などを経て2017年10月より現職。10年以上の投資経験とFP資格を活かし、複数のメディアで執筆しています。

マンション経営を始める場合、不動産会社の営業担当から物件を紹介してもらうのが一般的です。不動産営業には「断っても電話を掛けてくる」といったマイナスのイメージを抱く人もいるでしょう。しかし、初心者が優良物件を探すには営業担当の協力が不可欠です。今回は、信頼できる営業担当を見分けるポイントを紹介します。

マンション経営で成功するには信頼できる営業担当が必要

マンション経営で失敗しないために!信頼できる営業担当の見分け方
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インターネット上には、さまざまな投資用物件情報が掲載されています。しかし、長期にわたって安定した収益を得られる優良の新築物件を見極めることは初心者には厳しいといわざるをえません。

たとえ物件が見つかったとしても、物件の売買契約や金融機関との融資交渉、取得後の賃貸管理など、やるべきことはたくさんあります。

初心者がマンション経営で成功するには、信頼できる営業担当のサポートが不可欠といえます。

注意すべき営業担当の特徴

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信頼できる営業担当を見分けるには、付き合ってはいけない営業担当の特徴を知っておくことが大切です。

そこで、注意すべき営業担当の特徴を解説いたします。

1. 経験や知識が不足している
2. デメリットやリスクの説明がない
3. 一方的に話をしてくる
4. 急いで契約させようとする
5. 上から目線で対応する
6. 他社の批判をする
7. レスポンス(返信や応答)が遅い

1.経験や知識が不足している

顧客に適切な提案をするには、経験と高度な専門知識が必要です。

「入社して間もない」など不動産業界の経験や知識が不足していると、優良物件の紹介は期待できません。

質問をしてもスムーズに答えられず、自信がなさそうに見える場合は「経験が浅い、知識がない」といった可能性があるので要注意です。

2.デメリットやリスクの説明がない

マンション経営は基本的にローリスクです。しかしデメリットやリスクが全くないわけではありません。投資用物件は投資額が大きいので、デメリットやリスクの理解が重要です。

しかし営業担当のなかには、マンション経営のメリットばかりを強調し、デメリットやリスクの説明をしない人もいます。

少しでも多くの物件を売りたいのが営業担当としての本音かもしれませんが、デメリット・リスクに触れないのは営業担当として不誠実といえます。

3.一方的に話をしてくる

顧客の話を聞かず、一方的に話をするタイプの営業担当にも注意が必要です。

話をじっくり聞かなければ、顧客の求めるものを把握できません。一方的に話をするということは、何か質問されたら知識不足のため答えに窮するからかも知れません。

もしくは心の奥底に後ろめたさがあり、それが一方的な話し方となって表れているとも考えられます。こちらの話や質問を聞いてくれない営業担当は避けたほうが無難です。

4.急いで契約させようとする

顧客の気が変わるのを恐れ、契約を急がせる営業担当も要注意です。

顧客の目線に立たず、「今期は営業成績が振るわないので何とか契約を取りたい」といったように、自分の都合を最優先させている可能性があります。

あまりに性急に契約をさせようとする営業担当は避けましょう。

5.上から目線で対応する

業界経験が長い営業担当のなかには、知識や経験が豊富であるがゆえに、初心者に対して「教えてあげる」といったように、言葉の節々から上から目線の話し方をする人がいます。

そうしたタイプも顧客のニーズに応える意識が薄く、自分のことを最優先させがちですから要注意といえます。

6.他社の批判をする

どのような業界においても、他社の批判をしないのが営業の基本原則です。

もし、不動産会社の営業担当が自社の優位性を説明するために、他社の批判を何度もするようでしたら要注意です。

自社と他社の違いを客観的に説明するだけなら問題ありませんが、そこに過度の批判まで含まれていると、自社の物件に対する自信のなさの表れとも受け取れます。

7.レスポンス(返信や応答)が遅い

仕事ができる人はレスポンスが早いといわれています。同様にできる営業担当はレスポンスが早いものです。

「連絡しても返信が遅い」「物件紹介を依頼したのになかなか紹介してくれない」など、レスポンスが遅い営業担当だった場合、営業担当としての資質に欠けるところがあるのかも知れません。

こうした営業担当に優良物件を紹介してもらうことは難しいといえるでしょう。

信頼できる営業担当を見分けるポイント

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続いて、信頼できるマンション経営の営業担当を見分けるポイントを紹介します。

すべてを兼ね備えている人は少ないですが、これから紹介するポイントをより多く兼ね備えている営業担当は優秀だと思われますので、ぜひ参考にしてください。

1.身なりに清潔感がある
2.話をよく聞いてくれる
3.質問に対する回答がわかりやすい
4.レスポンスが早い
5.要望・状況に合わせた提案をしてくれる
6.契約は顧客のタイミングに合わせてくれる

1.身なりに清潔感がある

営業は第一印象が命です。信頼できる営業担当は、身なりに清潔感があります。これは、第一印象が信頼関係に影響を及ぼすことを理解しているからです。

髪型や服装といった見た目に気を配るのは、「相手に不快な思いをさせたくない」という気遣いの表れだといえます。

そうした心配りができる営業担当は、仕事もできる可能性が高いといえます。

2.話をよく聞いてくれる

初めての投資用物件を購入する際は、わからないことが多くて不安な気持ちを抱えているものです。

その不安を受け止め、じっくりと話を聞いてもらえれば「信頼できる」と感じるのではないでしょうか。

信頼を得ている営業担当は、話を聞く能力に長けています。相手の話にじっくりと耳を傾けるからこそ、顧客が何を求めているかを理解できます。

3.質問に対する回答がわかりやすい

質問に対する回答がわかりやすいのも信頼できる営業担当の特徴です。

専門用語を多用せず、図などを用いて簡潔に説明してくれると、これまでわからなかったことも理解できるでしょう。

最初に結論をいい、その後に補足説明をするなど、できる営業担当は説明方法にも工夫が見られます。

4.レスポンスが早い

先ほど、注意すべき営業担当の特徴のなかで、「レスポンスが遅い」ことを挙げました。それとは逆のタイプの営業担当ならば、仕事ができる人の可能性が高いといえます。

すぐに対応できない場合は返答期限を示してくれるなど、顧客を不快にさせないよう、きめ細やかな配慮ができる人ならばかなり実力のある人と思っていいでしょう。

5.要望・状況に合わせた提案をしてくれる

収入や年齢、投資できる金額、希望条件は人それぞれであるため、投資すべき物件は顧客によって変わります。

信頼できる営業担当は、顧客の要望や状況に合わせた提案をしてくれるものです。その際はメリットだけでなく、デメリットやリスクについてもしっかりと説明してくれます。

6.契約は顧客のタイミングに合わせてくれる

信頼できる営業担当は、要望に応じて契約のタイミングを合わせてくれます。

初めてマンション経営をする場合は、不安でなかなか決断できないケースもあるでしょう。そんなときに、「無理しなくていいですよ」と言ってくれるような営業担当なら信頼できるのではないでしょうか。

顧客の信頼を得ている営業担当は、すでに多くの固定客を抱えています。紹介で見込客が増えていくので、自分から無理な売り込みをする必要はありません。

営業担当が信頼できないと感じたときの対処法

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不動産会社に連絡をしても、最初から信頼できる営業担当に出会えるとは限りません。ここでは、マンション経営の営業担当が信頼できないと感じたときの対処法を紹介します。

1.担当者を替えてもらう
2.別の不動産会社を探す
3.クーリング・オフをする(契約をやめたい場合)
4.国民生活センターなどに相談する(強引な勧誘を受けた場合)

1.担当者を替えてもらう

不動産会社のなかには、担当者変更を受け付けてくれる会社もあります。

担当の営業担当とは物件購入後も長く付き合うことになるので相性は重要です。不動産会社自体に大きな不満がない場合は、担当者の変更を検討しましょう。

2.別の不動産会社を探す

世の中には、多くの不動産会社・営業担当が存在します。営業担当が信頼できないと感じたら、無理に付き合いを続ける必要はありません。

マンション経営セミナーに参加したり、友人・知人に紹介してもらったりして別の不動産会社を探しましょう。

3.クーリング・オフをする(契約をやめたい場合)

営業担当の勧誘を断れずに売買契約を締結したけど、あとになって「やっぱり契約をやめたい」と思うかもしれません。その場合は、クーリング・オフ(契約申し込みの撤回)をしましょう。

宅地建物取引業者が自ら売主となり、事務所等以外の場所で売買契約を締結した場合等の条件に該当した場合は、原則として8日間はクーリング・オフが可能です。

クーリング・オフが難しい場合は、手付金を放棄して契約を解除する「手付解除」という手段もあります。

4.国民生活センターなどに相談する(強引な勧誘を受けた場合)

国土交通省は投資用マンションの悪質勧誘について注意喚起をしています。

【国土交通省 投資用マンションについての悪質な勧誘電話等にご注意ください】

次のような勧誘を受けた場合は、そのときの具体的な状況や様子(日時、勧誘してきた会社情報(正確な会社名(例えば(株)○○○不動産、△△△販売(株)など)、会社所在地、免許証番号)、担当者名、具体的なやり取り等)を記録するなどして、免許行政庁までお知らせください。

・断ったにもかかわらずしつこく電話をかけてくる
・長時間にわたって電話を切らせてくれなかった
・深夜や早朝といった迷惑な時間に電話をかけられた
・脅迫めいた発言があった
・自宅に押しかけられ強引に契約を迫られた
・絶対に儲かるから心配ないと言われた …など

(引用:国土交通省から消費者の皆さんへのお知らせ・注意喚起

強引でしつこい勧誘を受けた場合は、具体的な状況や様子、会社情報、担当者名などを記録して免許行政庁(地方整備局など)や国民生活センターなどに相談しましょう。

ひとりで悩まず、行政などに相談することが大切です。

信頼できる営業担当との出会いマンション経営成功の鍵

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初心者は物件より先に信頼できる営業担当を見つけて協力を得る必要があります。

その信頼できる営業担当との出会いが、その後の物件選びやマンション経営の成功に大きく関わってくるといっても過言ではありません。

マンション経営で成功するために、信頼できる営業担当の特徴を理解し、慎重に見極めるようにしましょう。

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