不動産投資
(画像=andrey-popov/stock.adobe.com)

マンション経営をはじめるにあたっては、主なリスクとその対策を知っておくことが大切です。代表的な5大リスクには、①空室リスク②家賃滞納リスク③地震リスク④家賃下落リスク⑤金利上昇リスクなどがあります。これらの内容とリスクを軽減するための対策をしっかり覚えましょう。

マンション経営の5大リスクとその対策

1.空室リスクとその対策

マンション経営のリスクの中でも一番警戒すべきなのは、空室リスクです。収入源である家賃が入ってこなければ、マンション経営は成り立ちません。では、空室リスクへの対策はどのように考えればよいでしょうか。基本は、大都市圏の駅近エリアを選ぶことです。

ただし、「駅近物件なら何でもよい」という安易な発想は危険です。大都市でもマンションが供給過多な空室リスクの高いエリアもあります。不動産会社からデータや知見を提供してもらいながら「真に空室リスクの低いエリア」を選択することが大事です。

また、地方でも賃貸ニーズのあるエリアならマンション経営が成り立つとの考え方もありますが、これは知識と経験豊富な中・上級者向けといえます。マンション経営の初心者は、大都市圏の好立地にこだわるのが賢明です。

2.家賃滞納リスクとその対策

空室リスクと並んで家賃滞納リスクにも注意が必要です。せっかく入居者がいても家賃滞納が発生すれば収入源が途絶えてしまいます。対策を考える上で大切なことは「滞納が常態化してからでは手数が限られる」ということです。そのため、事前対策が鍵を握ります。

具体的な事前対策としては、満室保証のサブリースや家賃保証サービスを利用する、あるいは、家賃督促のノウハウを持つ管理会社に依頼するなどが有効です。滞納発生後の対策としては、期間を空けずに督促を行う、回収が難しい場合は必要な法的手続きをスピーディーにとるなどが挙げられます。

3.地震リスクとその対策

好立地を選んでもマンションが損壊してしまえば、安定した運用ができなくなってしまうため、地震リスクも気にすべきでしょう。ただ基本的には、1981年(昭和56年)6月1日以降に建築確認を受けた新耐震基準のマンションであれば耐震性は問題ないと考えられます。とくに最近建てられた新築マンションや築浅マンションは最新の耐震性能を備えていることも多いです。

加えて、地震リスクは地盤の強さや地震の被害が多いエリアかなども関係してきます。不安な人は国土交通省が提供する「わがまちハザードマップ」などを参考にするとよいでしょう。合わせて、地震保険に加入することもリスク軽減になります。

一方、マンションは木造のアパートや戸建てに比べて、火災や地震のリスクに強いというのが基本です。手厚い保険に入るとそれだけ保険料が高くなるため、コストバランスを見ながら加入を検討しましょう。

4.家賃下落リスクとその対策

一般的に、家賃は平均的に年に1%ずつ下落していくといわれます。ただし、空室率の高いエリアではそれ以上に家賃を落としても入居者が決まらないこともありますし、逆に空室率が低い人気エリアでは家賃の下落率がゆるやかということもあります。その意味では、家賃下落リスクを軽減するには、空室リスクの低いエリアを選ぶのが有効ということになります。

5.金利上昇リスクとその対策

空室リスクや家賃滞納リスクなどを抑えながらマンション経営をしていても、ひとたび金利が上昇すると収支バランスが厳しくなります。ただ金利は、ある日突然上昇するわけではありません。まずは、金利の動きにアンテナを張ることが大事です。その上で、近いうちに金利が上昇すると予測するのであれば、繰り上げ返済をすることが得策です。

金利の上昇に伴って、物価も上昇することから、マンションを売却する選択肢も増えます。

最大のリスクは管理会社が倒産すること

ここではマンション経営における「5大リスクとその対策」を解説してきましたが、これらを上回る一番のリスクはこれらを上回る一番のリスクは管理会社が倒産することで、確かな実績やしっかりとした管理体制があるべき会社を選ぶべきです。
管理会社にもさまざまなタイプがありますが、入居者の募集から入居者の審査、契約の締結、家賃の徴収、クレームの対応まで、賃貸経営にまつわるすべてを一括で引き受けてくれる管理会社を選びましょう。

どのリスクにも必ず対策があります。これらをあらかじめ把握しておいて、事前に準備しておけばリスクはそれほど怖いものではありません。「対策をとっておけばよかった!」と後悔しないよう、5大リスクとその対策を行動に生かしましょう。

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