安心できる老後に最低限必要な生活費とその内訳は?
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若者世代が老後を迎える頃には、年金受給額は現在よりも減ってしまいます。最近では「安心して老後を過ごすためには1億円程度が必要」などという記事も見かけるようになってきました。

自分の将来を考えると不安になってくる方もおられるはずです。それでは、老後資金には一体いくらあれば十分といえるのでしょうか。

目次

  1. 1.老後の生活費は、一世帯平均23.7万円
    1. 1-1.日本人の平均寿命は男性が80.98歳、女性が87.14歳
  2. 2.支出の内訳は
    1. 2-1.消費支出の中では食費が最も多い
  3. 3.年金支給額はいくらなのか
    1. 3-1.足りなくなる支給額を補填する方法
    2. 3-2.格期間を満たしていない場合は高齢任意加入する
  4. 4.年金以外の収入源も確保を
    1. 4-1.マンションを経営し私的年金の代わり

1.老後の生活費は、一世帯平均23.7万円

老安心できる老後に最低限必要な生活費とその内訳は?
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総務省統計局の2017年家計調査報告「家計収支編」によると、2人以上の高齢無職世帯の1ヵ月の平均消費支出は23万7,682円でした。

60~64歳は29万34円、65~69歳が26万4,661円、70~74歳は24万3,416円、75歳以上が21万5,151円と、年齢が上がるに連れて支出は少なくなっています。

このデータから分かるのは、老後の生活は月20万円以上、多くても30万円があれば暮らせるということです。

1-1.日本人の平均寿命は男性が80.98歳、女性が87.14歳

厚生労働省によると、2016年の日本人の平均寿命は男性が80.98歳、女性が87.14歳でした。88歳まで生きるとすると、60歳からの28年間に必要なお金は6,720万~1億80万円ということになります。

一方、収入から支出を差し引いた数字は、平均で6万1,046円の赤字でした。

年齢別には60~64歳で15万6,282円、65~69歳で7万5,239円、70~74歳で6万6,056円、75歳以上で3万8,874円といずれも赤字でした。

この赤字分は貯蓄から補わなくてはなりません。88歳まで生きるケースでは、少し多めに見積もって赤字額を7万円とすると、2,352万円の貯蓄が必要だということになります。

2.支出の内訳は

安心できる老後に最低限必要な生活費とその内訳は?
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高齢無職世帯のうち、夫が65歳以上、妻が60歳以上の世帯では、平均実収入は20万9,198円でした。

このうち、社会保障給付(年金など)は19万1,880円(91.7%)を占め、残りがその他の収入からです。ここに不足分の5万4,519円を足した24万6,399円が支出総額になります。

2-1.消費支出の中では食費が最も多い

内訳をみてみましょう。消費支出が23万5,477円、非消費支出(住民税など)が2万8,240円。消費支出の中で最も多いものが食費で27.4%でした。

次が交通・通信費11.7%、交際費11.6%、教養娯楽10.6%、水道・光熱費8.2%、保健医療費6.6%、住居5.8%、被服および履物2.8%と続き、残りがその他でした。

こうみると、意外に住居費用が少ないことが分かります。持ち家の場合は、ローンの支払いが終わっていることから、ほとんどかからないという人がいる半面、賃貸の場合は、負担が重くなります。

3.年金支給額はいくらなのか

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高齢無職世帯では、年金など社会保障給付は平均19万1,880円でした。

ところが「近い将来に年金受給額は現在の6割になり、夫婦2人で毎月13万円の生活を余儀なくされる」と指摘する経済評論家もいるぐらいで、多くの人たちが年金など国の社会保障制度に対して不安や不信を抱いています。

3-1.足りなくなる支給額を補填する方法

足りなくなる支給額を補填する方法はいくつかあります。最初に挙げられるのは「確定拠出年金(401k)」です。

公的年金は2階建ての仕組みになっており、一階が国民年金、二階が厚生年金(会社員・公務員などの場合)となっています。

確定拠出年金はこの二階の上にさらに積み上げる企業年金の一種です。また、企業年金のほかに個人で加入できるタイプの確定拠出年金も存在します。

3-2.格期間を満たしていない場合は高齢任意加入する

なお、公的年金を受給するための資格期間を満たしていない場合、受取額が減ってしまいます。そんな人のために、救済措置ともいえる「高齢任意加入」があります。

公的年金を受給するには、定められた受給資格期間を満たす必要があり、支払い期間が短いと定額の年金を受け取ることができません。

高齢任意加入はこのような場合の救済措置で、60~64歳の期間に掛け金を支払えば、その後に定額の受給ができます。

また、民間の生命保険会社などが販売する「年金保険」があります。収入のある若いうちから備えておけば、後々になって困ることも少ないはずです。

4.年金以外の収入源も確保を

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公的年金が非常に不安定で先行きが危ぶまれる中、自衛のための措置は必須といえます。

老後においても金銭面で不安が残る場合、多くの人は定年後に再雇用および再就労の道を歩むことになるはずです。これらはもちろん悪いことではありませんが、快適でゆとりある老後生活を送れたほうが日々を気楽に過ごせるのは間違いありません。

4-1.マンションを経営し私的年金の代わり

より良い老後を送るためには、私的年金の代わりとなり、かつ安定した収入を得られるものが必要です。その一つにマンション経営が挙げられます。

現在のマンション経営は頭金が10万円からと非常に安く、かつ家賃収入でローンの支払いのほとんどをまかなえるため、早めに購入しておくことで、精神的にも経済的にもゆとりある老後の助けになります。

マンション経営は早めに物件を購入すると大きなメリットを享受しやすくなります。なるべく早めに収益物件を手に入れ、資産価値が落ちないように建物の維持・管理に努めてゆくことで、より良い将来を築くための備えを得ることができるでしょう。

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