不動産の購入を検討するとき気になるのは、やはり不動産の物件価格です。初心者にとっては、気になる物件があったとしても「高いのか」「安いのか」についてはなかなか判断がつきません。そのため、「不当に高い物件であったり、異様に安い物件を購入してしまったりするのではないか」という不安が常につきまといます。

そこで本稿では、初心者の方に向けた自分なりに物件相場を調査する方法について説明します。

この物件は高い?安い?不動産相場の調べ方
(画像=Patino/Shutterstock.com)

不動産にも相場がある

「掘り出し物物件」という言葉がある通り、不動産物件はそれぞれに価格が異なります。また、不動産物件には「定価」というものはありません。しかし、大まかな「相場」は存在しています。物件を購入するにあたり、買い手としては物件価格が「安いのか」「高いのか」はおおいに気になるところです。不動産の相場を調べる場合、「建物か」「土地か」によって調べ方が異なります。

なぜなら建物は、民間の企業がそれぞれに建てた特色ある「商品」ですが、土地は国土交通省が管轄しているものと異なるものだからです。では、物件の相場はどのように調べれば良いのでしょうか。

不動産相場の調べ方

建物を調べる

建物の相場を調べる場合、まずは比較対象を探すことが重要です。例えば、新築マンションなどは、近隣の類似物件の相場を調べたり、物件の過去の売買価格などを調べたりすることでおおよその相場観が見えてきます。では、似たような物件を探すにはどのような条件が挙げられるでしょうか。ここでは、3つのポイントについてみていきましょう。

  • 交通アクセス 1つ目は交通アクセスです。最寄り駅が同じであったり、駅からの距離が同じであったりすることが求められます。

  • 間取りと広さ 2つ目は、間取りと広さです。この間取りや広さの中に、設備やセキュリティなども含まれることは忘れないようにしましょう。

  • 築年数 築年数もなるべく一致することが重要です。一般的に築年数とともに不動産価値は低下していきます。比較段階で、築年数に乖離があると相場にズレが生じかねませんので注意しましょう。

これらの条件を満たせば、おおむね似たような物件ということができます。ただし、Webなどを用いて現在売り出されている物件の価格を調べる場合、実際に取引される価格とは異なることが少なくありません。そのため、あくまでも参考の一助として活用することをおすすめします。

土地を調べる

土地の相場を調べる場合は、国土交通省や各都道府県が発表している情報を活用しましょう。国土交通省のWebサイトでは、土地の公示価格や基準価格などが提供されているため、基準となるような相場観はおおよそつかむことが可能です。また、国税庁が公表している路線価を調べることも参考になるでしょう。

相場と離れている物件は?

商業地などで活発な不動産取引がなされている場合、土地の価格が乖離していることがあるため注意が必要です。一方、購入しようとした物件の中で、飛び抜けて価格が安いものなどもまれにあります。このような物件を「掘り出し物物件」と思って飛びつくことは気をつけましょう。なぜなら、価格が安い物件には、何かしら安いなりの理由があるからです。

例えば、間取りが変わっており、実際に生活してみると洗濯機が邪魔になる配置であったり、台所の外に冷蔵庫が置かれていたりするケースもあります。世の中には、変わった物件というものが想像以上にたくさんあるのです。しかし、不動産投資の初心者の場合は、そのような変わり種物件に手を出すことはリスクが高すぎます。

購入して後の祭りとなっても、とりかえしがつきませんので値段だけで釣られないようにしましょう。

相場を知ることは不動産投資の第一歩

土地や建物の相場を調べることは、不動産投資家になるための第一歩といえます。なぜなら、繰り返して相場を調査しているとアクセスや間取り、設備などについての知識も自然と頭に入ってくることが期待できるからです。不動産物件を購入する際には、まず相場観を身につけてみることから始めてみましょう。

>>【無料eBook】「借金は悪である」という既成概念が変わる本

【オススメ記事】