収入という言葉を聞いて、多くの人がまず思い浮かべるのは「労働による収入」ではないでしょうか。働くことの対価として賃金を得るというのは確かに収入の基礎的な部分ではありますが、日本人の大半は生涯において、収入源のほとんどをこの労働に依存しているといっても過言ではありません。

一方、欧米では、資産活用による収入も労働収入と並んで重要視しています。収入源は多いに越したことはありません。そこで私たちも今一度、収入について見つめ直してみたいと思います。

「働く」だけが収入源じゃない 欧米では当たり前の考え方とは

労働収入だけではない 資産収入を重んじる欧米の考え方

欧米では労働収入と同時に資産収入を考えるのが一般的ですが、日本では労働収入に重きが置かれています。これまでの日本は、終身雇用が当たり前で、副業に関する規定も厳しく、また、投資収入は労働ではないため、あまり称賛されない風潮がありました。日本の多くの労働者は、勤め続けることで生涯の生活を会社に保証してもらうという選択肢を盲目的に選ばざるをえない状況だったのです。

一方の欧米では、事情が異なります。日本のような終身雇用文化は発展しておらず、日本のように一生涯を会社が面倒みてくれるという考え方をする人は多くありません。その結果、自助努力の精神が必然的に芽生え、資産収入についても積極的になるのでしょう。

資産収入についての意識の違いは数字にも表れています。日本銀行は「資金循環の日米欧比較」と題したレポートで、日米欧の家計金融資産の構成比率を調査しています。現金・預金の比率は日本の51.5%に対し、欧州で33.2%、米国では13.4%となっています(2017年3月末データ)。

米国では、アーリーリタイアメントを目指す人も多くいます。なるべく早く退職し、第二の人生を楽しむのが理想という考え方が浸透しています。労働収入に依存している日本ではこうした考え方は根付いていません。