最終更新日:2024/11/11
 
【億り人に学ぶ】サラリーマン資産家になった人の共通点とは?
(画像=kunakorn/stock.adobe.com)
本間 貴志
本間 貴志
ビジネス書・実用書専門の「アスラン編集スタジオ」の編集ライターを経てフリー。2015年より秋田県に移住、テレワークによる柔軟な働き方を実践中。

サラリーマンのままでは、お金持ちになれない。こんな風に思い込んでいる人もいるのではないでしょうか。確かにサラリーマンが億単位の資産を築くにはハードルがあります。しかし、サラリーマン資産家になる人がいるのもまた事実です。本稿では「サラリーマン資産家になる人の共通点は何か」を考察することで、資産運用で成功するためのヒントを探ります。

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目次

  1. サラリーマン資産家になるのを阻む壁とは?
    1. サラリーマンより自営業者のほうが税金は安い
  2. 億り人になったサラリーマン資産家の5つの共通点
    1. 1.お金に執着しない
    2. 2.給料の範囲内で生活する
    3. 3.試行錯誤を重ねる
    4. 4.七転び八起き
    5. 5.時代に合わせて柔軟に対応
  3. 簡単にお金持ちになれる方法はない

サラリーマン資産家になるのを阻む壁とは?

【貧乏から抜け出す】貯金・資産運用で100万円・1,000万円・2,000万円を蓄えるには
(画像=nerosu/stock.adobe.com)

はじめに、サラリーマンが資産家を目指したとき、どのような壁がそれを阻むのかを考えてみましょう。

加藤皓太さんは著書『なぜサラリーマンは年収1000万円でもお金持ちになれないのか?(秀和システム刊)』のなかで、サラリーマン時代に年収1,000万円を達成したものの、手取り額が少なく怒りに近い感情を抱いたエピソードを明かしています。

手取り額が少なかった原因の1つは、給料から天引きされている税金や社会保険料の重い負担でした。所得税などは累進課税ですから、収入が上がるほど税率は高くなります。

サラリーマンより自営業者のほうが税金は安い

さらに、サラリーマンと自営業者を比較すると、自営業者のほうが経費の計上が柔軟にでき「サラリーマンよりも税金の額が安いことが多い」と加藤さんは指摘します。

つまり、同じ年収1,000万円でも、手残りの少ないサラリーマンは資産家を目指すうえで圧倒的に不利というわけです。

年収1,000万円といえばサラリーマンのなかでも高額所得者の部類に入ります。彼らでさえ資産家になるのが容易ではない、これが日本の現実です。

億り人になったサラリーマン資産家の5つの共通点

【貧乏から抜け出す】貯金・資産運用で100万円・1,000万円・2,000万円を蓄えるには
(画像=Watchara/stock.adobe.com)

だからといって、サラリーマンだと資産家になれないということではありません。高所得者はもちろん、年収が平均的なサラリーマンでも、資産を億単位まで増やしたケースは数多くあります。

では、彼らはどのようにして資産を築き、億り人になったのでしょうか。サラリーマンに選ばれる資産運用として次の方法が挙げられます。

・NISAやiDeCo
・積立投資
・投資信託
・株式投資
・不動産投資
など

「資産をたくさん増やしたい」という思いで、これらの資産運用にチャレンジする人はたくさんいます。

しかし、全員が資産家になれるわけではありません。成功を阻む原因の1つはお金との向き合い方と考えられます。

同じ手法を選択しても、お金との向き合い方が違うと結果が変わることもあります。たとえば、サラリーマン資産家になった人たちに共通するお金との向き合い方には次の5つが挙げられます。

サラリーマン資産家になった人たちに共通するお金との向き合い方Dear Reisious Online 編集部

1.お金に執着しない

3万人以上のお金の相談にのってきたという経済コラムニストの大江英樹さんは、資産1億円以上を貯めた会社員の特徴の1つとして「お金に執着しない」を挙げています。

普通に考えると、1億円以上もの資産をつくった人は「お金に執着しているのではないか?」と思えますが逆だというのです。

大江さんはその知見に基づき、「本当にお金を儲けようと思ったら損をすることも覚悟のうえでリスクを取ってチャレンジするしかありません」と述べています。

端的にいえば、資産運用や投資には必ずリスクがあり、このリスクをとれない人は資産家になるのは難しいということです。

ただ、リスクをとらないとお金持ちにはなれないからといって、大きな借金を背負うようなリスクを取るべきではありません。損をしても再チャレンジできる余力を残すことは常に意識したいところです。

(参照:PRESIDENT Online 大江英樹「普通の会社員なのに資産1億以上貯めた人が節約より重視する"あること"」

2.給料の範囲内で生活する

個人投資家に人気の雑誌『日経マネー(2020年1月号)』では、3人の億万長者・会社員が紹介されています。

彼らの年齢・性別・資産・年収などの基本データは次の通りです。

資産家金融資産手取り年収
Aさん(44歳男性)8億円600万円
Bさん(46歳男性)2.7億円800万円
Cさん(42歳女性)1.8億円850万円

この3人に共通するのは、億単位の資産を所有しているにも関わらず、ふだんの生活は質素・倹約を徹底していることです。

たとえば、彼らの家計の秘訣を見てみると下記のような内容になっています。

「日常生活費は給料の範囲内でまかなう」
「家と車は買わない」
「値下げ品大好き」

このうちの1人は「スーパーのレジで1,000円以上払うことはめったにない」というほどの倹約ぶりです。

もし、彼らが「資産が増えたから」と油断して、どこかの段階で給料以上の生活レベルに上げていれば億万長者になるのは難しかったかもしれません。

サラリーマンは給料という固定収入があるため、その範囲内で生活していれば、資産が増えてもそれに手をつけずに済みます。

サラリーマンがこの強みを活かせば、利益が新たな利益を生み出す「複利の効果」によって最短で資産家になることが可能です。

3.試行錯誤を重ねる

サラリーマン資産家になった人たちの歩みを見てみると、過去に投資で大きな失敗をしたり、資産運用で大きな壁にぶつかったりするケースが目立ちます。

しかし、そこで諦めず、試行錯誤を重ねた結果、自分なりの成功法則を見つけることで資産を築いているのが典型的なパターンです。

著名なサラリーマン投資家のJACKさんは、約20年の投資活動の間に株式投資で500万円以上の含み損を抱えたり、債権で1,000万円以上の損失を抱えたりするなどの失敗をしています。

一方、2002年にはIPO投資、2009年には不動産投資を始めて2014年には資産2億円を突破。最近では複数の投資に関する本を出版されています。

(参照:楽天証券トウシル サラリーマン投資家インタビュー JACKさん 前編「カンニング投資」で資産2億円!

4.七転び八起き

メーカー勤務のDokGenさんは1990年代から株式投資をしているベテラン投資家です。投資をはじめてまもない頃、米同時テロの影響で潤沢だった元手が90万円まで減少。

その後、1,000万円を貯めて株式投資に再チャレンジしましたが、ライブドアショック、東日本大震災、リーマンショックなどが起きるたびに資産を減らしました。

しかし、短期的な値動きに左右されない「ほっとけ投資」を貫いた結果、過去に2度2億円超の資産を達成しています。その後も割安バリュー銘柄を選ぶなど状況に合わせてスタンスを変えています。

5.時代に合わせて柔軟に対応

ソフトウエア開発職のぴよさんが、株式投資を始めたのは2000年頃から。スタートした頃は、システム開発の業界知識を活かしてアメリカのテック銘柄に投資。

その後、2008年以降は航空機開発会社や半導体プラットフォームの銘柄、コロナショック時には米・ズームやスラックなどコロナ禍銘柄を中心に投資。

時代に合わせて柔軟に対象業界を変更しています。その結果、夫婦で金融資産1億円の目標を達成したそうです。

(参照:DokGenさん、ぴよさん共に日経新聞 大やられも数度経験、「ほっとけ投資」手法確立 七転び八起き

簡単にお金持ちになれる方法はない

【貧乏から抜け出す】貯金・資産運用で100万円・1,000万円・2,000万円を蓄えるには
(画像=lovelyday12/stock.adobe.com)

この記事では、サラリーマン資産家に共通するお金との向き合い方をご紹介してきました。

資産家というと、楽にお金を稼いで贅沢な生活をしていそうなイメージがあります。しかし実際のサラリーマン資産家は、リスクをとりながら地道に生活し、試行錯誤を重ねている人も多いのです。

こういった現実を目の当たりにすると、「こうすればお金持ちになれる!」という簡単な方法はないことがわかります。

だからこそ私たちは、資産運用や投資を学び、粘り強く実行していく必要があるといえるでしょう。

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